ブログ八重洲店
鰆という魚はご存知でしょうか
肌寒い中にも春が近づいてきていることを感じとれる季節になって参りました。凛とした空気が心地よい冬ももうすぐ終わりですね。さて本日は、鰆についてお話しさせていただきたいと思います。
鰆は漢字の通り、春を告げる魚として知られています。西京焼きや刺身にして食べられることが多い魚です。それでは鰆の特徴や栄養価についてお話しさせていただきたいと思います。
鰆の特徴
それでは鰆の特徴についてご紹介していきます。鰆は大型の肉食魚に分類されています。外見は細長い体をしており最大で1メートル、体重が10キロほどにまで成長するそうです。また、メスよりオスのほうが大きく成長する傾向があります。成長するごとに名前が変わる出世魚としても知られていますよね。小さいものからサゴシ、ナギ、サワラと名前が変わっていきます。
鰆は肉食性ですから小さな魚を捕食しています。主にカタクチイワシやイカナゴが主食になっています。春から秋にかけては比較的浅い場所を回遊しているそうですが、冬は深場に移動するようです。
産卵は春から夏にかけてに行い、一回のみではなく何回かに分けて産卵することが特徴的です。鰆は非常に鋭い歯を持っています。生まれてすぐの稚魚にもこの鋭い歯はすでに備わっているそうですね。生後1年ほどで45センチほどにまで成長し一年ごとに10センチ位ずつ大きくなっていきます。寿命はメスが8年、オスは6年と言われていてメスの方が寿命が長いです。
食材としての利用
鰆は白身魚と思われている方は多いですが実は赤身魚として分類されています。身の色が白いので白身魚と勘違いされますが、成分的には赤身魚なですから覚えておきましょう。
主な調理例としては焼き魚、西京焼き、竜田揚げなどにするのが一般的です。鰆は身柔らかいので煮物にしてしまうと身が崩れてしまいます。ですから焼き魚にして食べる方が良いでしょう。
香川県では鰆の卵巣でカラスミを作って食べるそうですね。美味しそうです。
鰆の旬は秋から冬にかけてと言われています。この時期は脂がよく乗っていて寒鰆として高く評価されています。
鰆の栄養価
鰆はDHAとEPAを多く含んでいます。ですからガンの抑制効果や血栓の予防に効果が期待できます。また、たんぱく質や鉄分の多さも特徴として挙げられます。
ビタミン類ではビタミンDが豊富ですね。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けてくれるため、骨を丈夫にする効果につながります。
鰆は美味しさもそうですが豊富な栄養分も特徴的です。
鰆を使った料理
鰆はスーパーなどでもよく目にすることが多い魚です。切り身や西京焼きにしたものがよく売られていますよね。脂のノリが良い寒鰆は塩焼きもオススメです。
若干脂が少ないかなというものに関しては西京焼きや幽庵焼きにしてみてはいかがでしょうか。
水揚げしてすぐの新鮮なものは刺身にしても美味しく食べることができます。皮を炙ることで風味が増すのでやってみてくださいね。
お子様に食べさせる場合は唐揚げにしてみても良いかもしれません。身も柔らかくて食べやすいですよ。
今回は鰆についてお話しさせていただきましたがいかがでしたでしょうか。大変美味しい食材であり、春を告げる魚として古くから日本人に親しまれてきました。
しかし、近年では漁獲量が減ってしまい貴重な食材となってしまっています。漁獲制限がかかっているということもあり、瀬戸内海では放流の研究もされています。
後世にも鰆の美味しさは伝えていきたいですからね。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。ぜひ一度、当店自慢の料理をお召し上がりになってみてはいかがでしょうか。