ブログ八重洲店

2021.8.2

干し椎茸の出汁

キノコ類には、旨味成分の「グアニル酸」を持ちます。その中でも「干し椎茸」には、他のキノコ類と比べて10倍以上の他のキノコ類と比べて10倍以上の「グアニル酸」を持つといわれています。そんな「干し椎茸の出汁」について、お話しをさせていただきたいと思います。

干し椎茸

干し椎茸にはうま味がいっぱい

干し椎茸は、生の椎茸を天日や乾燥機で干して作ります。

乾燥させることで、椎茸に含まれる酵素の働きによって、うま味成分のグアニル酸が生成されるのです。

 

乾燥のままでは料理に使うことはできないので、水で戻す必要があります。そして、「乾燥→水戻し→加熱」という過程の中で細胞が変化することで、さらに干し椎茸にグアニル酸が大量に生成されます。

 

これがうま味のもととなります。

干し椎茸を戻した時に出てくる琥珀色の戻し汁には、うま味がいっぱいで、グアニル酸だけでなく、昆布に次ぐといっていいほど「グルタミン酸」も多く含まれています。

 

とはいえ、干し椎茸を単品で使うことはほとんどありません。

3種の出汁を合わせて使うことが一般的です。

鰹節~イノシン酸

昆布~グルタミン酸

そして、椎茸~グアニル酸

この3大うま味成分を合わせることで、相乗効果でさらに何倍にもうま味が増します。

 

昆布と鰹節で出汁を取ったり、また昆布と干し椎茸で出汁を取ったりするのはそのためなのです。

うま味成分

干し椎茸の戻し方

干し椎茸は、きちんと戻すと強いうま味を味わうことができます。独特の旨味や香りが溶け出した戻し汁を得るには、じっくり水で戻すのがポイントです。

 

1.干し椎茸の裏側に汚れやほこりがたまりやすいので、水でさっと洗う。

2.密封保存容器に干ししいたけを入れて、かぶるくらいの水を加え、冷蔵庫で5時間から8時間程度冷水に浸けておく。

じっくり時間をかけてうまみを引き出しましょう。(5℃から6℃で戻すのが理想とされています。)

 

といっても、長時間を掛けれない時は、じっくり戻すよりは、風味が落ちますが時短な方法でも戻せます。

  • 砕いて戻す
    干し椎茸を大まかに砕いて水に入れ、冷蔵庫で1〜2時間寝かせる。
  • ぬるま湯で戻す

ぬるま湯にかさを上にして浸け、落としぶた状にラップをし、常温に置く。お約2~3時間で戻る。

  • 電子レンジで戻す
    耐熱ボウルに干しシイタケを入れ、水1カップを加えて2分30秒程度(600W)加熱する。

(干し椎茸が5枚程度の場合)

 

◎しっかりと時間を掛けて戻し汁は、香りよく甘みのある濃厚な風味です。

煮物・味噌汁・鍋料理・麺つゆなどの濃い味付けの料理に。

 

◎短時間で抽出した出汁は、風味はややあっさりしていますが、

煮物・味噌汁・鍋料理などにお使いになるとよいでしょう。

 

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