ブログ八重洲店

2018.1.4

寒鰤について

いつも瓢喜八重洲店をご利用頂き誠にありがとうございます。

皆様におかれましては益々のご繁栄のこととお慶び申し上げます。

寒い季節には、当店名物の出ししゃぶや、この時期ならではの食材を使った会席など
是非ご賞味くださいませ。

今回は、冬の代表的な魚「鰤」についてです。

鰤の分類と特徴は
鰤は回遊魚で鰤に属する種類が世界には9種類いるといわれてます。

日本には、鰤のほかカンパチ、ヒラマサ、ひれながカンパチの4種類が分布されています。

成長段階によって呼び名が変わる出世魚でお祝い事にも使われる魚で
関東ではおおよその目安として体長20センチ前後をワカシ、
40センチ前後までをイナダ、60センチ前後をワラサ
1メートル以上前後のものを鰤と魚びます。

関西では、ツバス、ハマチ、メジロ、ブリと言われています。
養殖物はハマチでの大きさになってから出荷が中心だったため
養殖物は大きさにかかわらずハマチの名称が代名詞になっています。

天然鰤の旬は冬、鰤漁の本格的なシーズンは、12月に入ってからおこなうため
このことから、寒鰤とよばれるようになります。

寒さと、波の激しさが増すごとに身も締まり味もよくなり漁獲量も多くなってまいります。
鰤のうまみは脂ののりかたによってきまるといっていいほどです。

北陸の寒鰤がことのほか珍重されるのは、同じ冬に獲れる鰤の中でも脂肪のノリが良く味も良いことからです。
一般的に寒い海域に生息している魚は暖かい海域の魚と比べて脂肪量が多く、9月頃に函館近海で取れる鰤が美味しいとされています。
鰤の脂肪は筋肉組織の中まで入り込んでいるため、とろけるような食感があり、天然物は養殖物に比べると、身肉中のエキス分に由来する旨味成分が多いため
味が濃厚です。

鰤の鮮度の見分け方は、まず目と鰓で確認します。
鮮度の良いものは、目が澄んでいて、鰓の中は鮮やかな赤いもの、体の表面も艶がある物が良いといいます
脂ののりの具合は身の太さと締まり具合、半身に卸してある物なら腹側の身の切り口指で触ると指に吸い付いてくるような感触があり、
魚体の大きさによっても、感触の違いがあります。

天然ものは、1月を過ぎると脂肪が急激に減りはじめ少しずつ痩せていき味も落ちていきます。
天然鰤は全国各地で獲れますが、主な産地は、青森、新潟、富山、石川、福井、鳥取、島根の各県のはじめ
相模湾、伊豆諸島、山口、長崎などで獲れた鰤が脂ののりが良いといわれています。

江戸時代から 寒鰤は北陸 と言われていたように、青森から福井にかけての日本海で獲れたものは評価が高いとされています。

鰤の中でも富山湾で獲れる寒鰤は希少価値が高く
能登の鰤や、氷見鰤などは、1メートル以上の物は、値も高くブランド鰤とされています。

この冬で獲れた鰤を、お造りはもちろん、塩焼き、照り焼き、鰤大根、鰤しゃぶなどで是非ご賞味下さい。
瓢喜八重洲店では、仕入れ状況にもよりますが、ブランド鰤も入ってまいります。
寒い日が続いて参りますが、お体には十分にご自愛下さいませ。
従業員一同心よりお待ちしております。

八重洲店 料理長 輿石 修

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