ブログ八重洲店

2017.4.19

初鰹と戻り鰹

気候もすっかりと暖かくなり、過ごしやすい日々が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

本日はついにシーズンを迎えた、みんな大好き「鰹」についてお話しさせていただきたいと思います。

 

鰹は皆様にとっても、とても馴染み深い魚ですのでご存じかと思いますが、鰹には旬が一年に二度あります。そして、その旬の時期に取れる鰹のことを皆様ご存じの「初かつお」「戻りかつお」と呼びます。

ではその初かつおと戻りかつおって何が違うの?という所を説明致します。

 

八重洲店写真1

 

 

〈初かつおと戻りかつおの違い〉

一番の違いはもちろん捕れる時期なのですが、それだけでは説明不足なので順を追って説明致します。

鰹は主に大西洋、インド洋などの熱帯から温帯の地域を群れをなして泳いでいる回遊魚で、主な餌は鰯です。

鰹の群れは、春頃になると鰯を求めて黒潮に乗って日本にやってきます。大体2月頃から九州にやってきて、四国、伊豆、房総沖といった具合にどんどん北上していきます。そして、この時期に捕れる「その年初めての」鰹のことを「初かつお」といいます。

 

その後も鰹はどんどん北上していくのですが、9月頃になると親潮が強まり、ちょうど宮城、三陸沖にいた鰹の群れは寒いのを嫌いUターンして南下を始めます。このUターンを始めた鰹のことを「戻りかつお」といいます。

 

では、肝心の味の違いなのですが、初かつおと戻りかつおの最大の違いはやはり脂の乗りでしょう。初かつおは脂肪が少なくさっぱりとしているのに対し、戻りかつおは餌をたっぷり食べているので脂が乗っています。

個体差はあるにせよ、単純な脂肪の含有量で10倍近い差があるそうです。とはいえ、鰹は元々常に泳いでいる魚ですので、決して病的に肥えているというわけではなく、高タンパク・低脂肪な魚であることは変わりません。栄養学的な観点からみても、タンパク質だけでなくビタミンDやE、血合いの部分にはビタミンB12やナイアシン、鉄分、タウリンといった栄養を含んでおり、さらに美容や健康にも良く、疲労回復や血中コレステロールを減らし、血圧を下げるといった作用も持っております。

また、脂が乗っているといったイメージからカロリーを気にされる方もいらっしゃるかと思いますが、基本的に魚の脂はダイエットに際して良い作用をします。決して脂肪になるような脂ではないのでしっかりと食べていただいて大丈夫でございます。

 

気になるお値段のほうも、シーズンが始まった直後などの安定していない時期はともかく、基本的には群れをなして泳いでいる魚ですので、当然その年の水揚げ量や地域などで多少の差はあるにせよ、そこまで高価になることは滅多にないので安心して下さい。

 

さて、ここまでで初かつお、戻りかつおについてはだいぶご理解いただけたと思いますので、最後に食べ方について少々お話しさせていただきます。

 

〈鰹の食べ方〉

鰹といえば、やはり生で食べる刺身でしょう。表面を炙って食べるタタキもいいですよね。魚の栄養素をしっかりととることを考えると、タタキよりもそのままの刺身がおすすめです。

 

特にこの時期の「初かつお」に関しましては、脂も少なめですのでお刺身をたっぷりの薬味と共に食べることをお勧め致します。付け合せに関しましても、にんにくや生姜をお醤油に混ぜて召し上がったり、ポン酢でさっぱりとでもよろしいかと思います。

当店でも、お客様のお好みに合わせ、各種取り揃えてありますのでご要望の際はお気軽にお尋ねくださいませ。

 

それでは、当月も縁起の良い初物の食材と共に、皆様の御来店のほう心よりお待ち申しております。

変わらぬご贔屓の程、何卒宜しくお願い致します。

 

瓢喜八重洲店 料理長 大宅康平

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