ブログ八重洲店
五月の花、ショウブと水芭蕉
風薫る新緑の季節がやって参りました。心地よい風が吹き外出がとても気持ちよくできます。
さて本日は、5月の花、菖蒲と水芭蕉についてお話しさせていただきたいと思います。菖蒲と言えば菖蒲湯として昔から疲労回復効果が高いものとして伝えられてきましたね。水芭蕉においては5月頃から7月にかけて見ることができます。そんな2つの植物についてご紹介していきます。
菖蒲の特徴
勝負は主に池や川などに生えている多年生の植物です。世界的に見ると主にユーラシア大陸に広く分布しております。日本においては北は北海道、南は九州の幅広い地域に自生しています。薬草や漢方薬として使われることもあり、そちらのイメージの方が強いかと思います。
菖蒲が自生している姿についてですが、根っこは湿地の泥の中を横に短く這っていきます。ひげ根が多く出ていることが特徴的です。そして血中の根っこの先端から地上へと葉っぱを伸ばしていくそうです。その葉っぱの形は花菖蒲と言う植物によく似ており、ほのかな香りが感じられます。花が咲く時期は5月ごろと言われ黄緑色の丸い形をしています。非常に小さく花と言う感じはしないかと思います。
中国では菖蒲の形が刀に似ていることや爽やかな香りが邪気を払うと考えられており男性にとって縁起の良い植物とされてきました。家の軒に吊るしたり、枕元に置いて寝たりする習慣があったと言われています。日本では奈良時代の頃に端午の節句に使われ始めました。戦や合戦が始まってからは勝負の言葉にかけていろいろな意味を込めて軒先に魔除けとして吊るしたり、菖蒲湯として使われる習慣ができたそうです。
その菖蒲湯は疲労回復の効果があるとして広く知られていますね。爽やかな香りが特徴の根っこや葉っぱを大きめに刻み、布袋に入れに出したものを風呂に入れます。血液循環を良くしたり、冷え性や肩こり、筋肉痛の回復に効果があると言われています。また、漢方薬としても使われています。非常に苦く不快な味のため内服される事はほとんどないそうです。
水芭蕉の特徴
水芭蕉の勝負と同じく湿地帯に自生しています。まっ白な仏縁炎苞と呼ばれるものを発芽直後からつけます。これは花ではなく葉っぱが変形したものとされ、仏炎苞の中央部に小さな花が多数集まる場所があります。4月から5月に標高が低い場所で花を咲かせ、標高が高い場所になると5月から7月に時期がずれます。鼻の後に葉っぱが出ることが特徴的です。葉っぱが非常に大きい植物で長さが80センチ、幅が30センチにも達します。芭蕉と言う和名は芭蕉布の材料として使われている糸芭蕉の葉っぱに似ていることに由来しているそうです。葉っぱなどから出てくる汁にはシュウ酸カルシウムと言う成分が含まれているので触る際には気をつけてください。肌に付いてしまうと痒みや水ぶくれができてしまいます。
水芭蕉も以前は薬用として使用されたこともありますが、薬効についての根拠は無いとされています。
薬効もなくアルカロイドと言う服用すると吐き気や脈の低下を引き起こす成分が含まれていて、最悪、呼吸困難や心臓麻痺を引き起こしてしまうので絶対に口に入れてはいけません。
ちなみにツキノワグマは体内の老廃物を排出するため水芭蕉を食べるそうです。
本日は菖蒲と水芭蕉についてお話しさせていただきました。どちらも日本の湿地帯に自生している植物ですので目にする機会は多いかと思います。菖蒲に関しては非常に体に良い効果があるので菖蒲湯につかって日頃の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。ぜひ一度、当店自慢の料理をお召し上がりになってみてはいかがでしょうか。