ブログ八重洲店

2017.3.22

桜海老と白魚について

3月に入りだんだんと寒さも和らぎ、いよいよ春が来たといった感じになってまいりましたね。当店でも春の食材やお酒をご用意し、皆様のご来店を心よりお待ちしております。

さて、本日はその春の食材の中から「桜海老」と「白魚」について少しお話しさせていただければと思います。

 

〈桜海老〉

 

八重洲店 写真1

まずは、桜海老です。

こちらは名前に「桜」がつくくらいですのでやはりこれからの時期には欠かせない食材ですね。

 

主な時期は4月~6月、10月~12月の年2回です。

6月~9月は繁殖期のため禁漁、1月からの冬場は海老が深場にいるために休漁となっております。

その見た目のイメージから、春が旬と思わせながら実は秋にも旬が再びやってくるんですよ。

桜海老は身体自体は透明なのですが、甲の部分に赤い色素を多く持っており、そのためピンク色に見えます。和名の「桜海老」はこうしたことが由来だそうです。

水揚げは、なんとその全てが静岡県産となっています。

その生産の全てを担うだけあり、静岡ではやはりきることはできない名産であり、毎年5月には「桜海老祭り」が開かれるほどです。

 

桜海老の関東の市場への主な流通方法は生(冷凍)と乾燥(干し)の二通りです。

産地である静岡のほうでは釜上げされた物も鮮魚店に流通するそうです。

主な食べ方としましては、やはり「かき揚げ」が有名でしょうか。

他にも食べ方は色々で、炊き込みご飯などにしても美味ですよ。

地元静岡では新鮮な桜海老を釜上げにし、丼にのせて食べるなんて贅沢な食べ方もあるそうです。

 

今回当店では、「ひろうす」にたっぷりと桜海老を混ぜ込み「桜海老ひろうす」として提供させて頂いております。

ふっくらやわらかなひろうすに桜海老の香りがただよう春を感じられるとともに心安らぐ一品となっております。

是非ともお試しくださいませ。

 

余談なのですがこの桜海老、日本原産の物ですので海外ではあまり知られていない物となっています。

ですので、英訳するときも「sakura shrimp」と直訳するしかありません。

実際のところ、自分が海外にいた頃も自店舗もですが周りのお店でもほとんど扱っているお店がなく、あったとしても乾燥の物がほとんどでした。

ですが、そこが海外の方に更なる特別感を与えられると思いますので、説明するのは若干大変ではありますが、海外の方を接待される時などは良いかと思います。

 

〈白魚〉

 

八重洲店 写真 しろうお

 

さて、続きましては「白魚(しらうお)」です。

こちらは今月ないし4月前半までが旬ですのでもしまだ今年食べてない!という方おられましたら是非ともこの機会にとおすすめしたい物であります。

 

この白魚、もう一種類類似した物で「しろうお」と呼ばれる物があります。

漢字も同じと思われている方がいますが、実はしろうおは「素魚」と書き、生態も似てはおりますが、「白魚」はキュウリウオ目シラウオ科で、「素魚」はスズキ目はぜ科とまったくの別物なのです。

主な見分け方としましては

  1. 白魚の口は尖っており、体型がくさび型である。
  2. 白魚の浮き袋は、しろうおほどはっきりとはみえない。
  3. 白魚には「あぶらびれ」(背びれの後ろにある小さな丸いひれ)がある。

となっておりますが、個人的には白魚のほうが透明感があり綺麗に感じます。

 

素魚ははぜ科ということもあってか透明ではあるのですが濃い感じがします。

 

さて、肝心の調理法なのですが、白魚はやはり釜上げや卵とじ、天ぷらなどでしょうか。

優しくふっくらとした味わいはやはり火を通してこそですね。

当店では酒蒸しにし、酢の物としてであったり、魚のすり身と混ぜ込み「白魚真丈」としてお椀の種として提供させていただいております。

木の芽の香りとともにお召し上がり下さいませ。

 

ちなみになのですが、先程述べた素魚なのですが、

こちらも調理法としてはかき揚げや卵とじなど白魚と同じなのですが、もう一つ博多のほうでは踊り食いが有名です。

こちらは死後急速に鮮度が落ちてしまうということから生きたまま二杯酢や黄身醤油で食べられているそうです。

どちらも春に旬を迎える代表的な魚ですので是非ともお試しくださいませ。

 

今回は春の始まりということで以上の食材を取り上げさせていただきましたが、もちろん他にも様々な春限定の食材を使用したお料理のほう提供させていただいております。

是非ともお時間ございます時にご来店頂けます様、スタッフ一同心よりお待ちしております。

 

八重洲店 料理長 大宅康平

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