ブログ新橋店
秋ならではの「土瓶蒸し」
秋の定番料理のひとつに、「土瓶蒸し」があります。
土瓶を使って作る蒸し物のことですが、なかでも松茸の土瓶蒸しが代表的なものです。
熱々の吸い地に、具のうま味が溶け出した土瓶蒸しは、秋ならではの味わいです。
本日は、「土瓶蒸し」とはどのようなものかと召し上がり方についてお話をさせていただきます。
土瓶蒸しとは
土瓶蒸しは、土瓶を使った蒸し物のことで、会席料理の献立では「吸い物代わり」や「蒸し物」として用いられています。
小さい土瓶を器として用いて土瓶蒸しを一つの料理として用いるようになったのは、明治以降です。
土瓶蒸しの中では「松茸」が有名ですが、他のきのこ類を使うこともあります。
他の具材としては、はも、海老、銀杏、百合根、三つ葉などの具を取り合わせてスダチ、ゆずを添え、出汁の旨味と香り、風味を味わう料理です。
土瓶蒸しの召し上がり方
急須のような形の器で出される土瓶蒸しは、どのように食べれいいのかと迷われる方も多いですよね。
本日は、土瓶蒸しの召し上がり方をお伝えいたしますので、召し上がる機会の時に思い出して頂ければと思います。
順番としては、香りを味わい、汁を味わい、具を味わうと思っていただければよろしいかと存じます。
1.お猪口の用意をする
お猪口を取り、フタを開けるように下に置きましょう。
このお猪口は、取り皿として使用します。
2.お猪口に出汁を注ぐ
蓋はまだ開けずに、お猪口に出汁を注ぎます。 (上の画像のようにお猪口が土瓶の蓋にかぶさっている場合もあります)。
酢橘(すだち)は、土瓶の脇に置いておきます。
3.出汁の香りを愉しむ
お猪口に出汁を注いだら、まずは芳醇な香りを楽しみます。
上品な出汁と松茸や他の具材の風味を味わいます。
酢橘を搾らずに、出汁本来の味を堪能します。
4.土瓶に酢橘を搾る
蓋を開けて、土瓶の中に酢橘を軽く搾ります。
酢橘を搾ったら蓋を閉じ、5~10秒ほど蒸らします。
そして再度、出汁を味わって変化を楽しみます。
土瓶蒸しの汁を飲む際は、左手を蓋に添えて、蓋を戻して急須でお茶を入れるように、中の汁をお猪口に注ぎます。
5.土瓶の中の具材を食べる
ここで、具材をいただきます。
具を食べる際は、お猪口を取り皿代わりに使い、お猪口に具を取り、食べる時にはお猪口を手に持ちます。
時には、出汁を楽しみ、具材も頂くように交互にいただいていきます。
くれぐれも、最初に汁を全部飲まないように注意しましょう。
6.食べ終わったら元通りに
食べ終わったら、蓋とお猪口は元の位置へ戻しておくことも、綺麗なマナーである召し上がり方です。
今回は土瓶蒸しについてお話しさせていただきましたがいかがでしたでしょうか。
機会があれば、ぜひ当店でお召し上がりになっていただきたいものです。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。
ぜひ一度、当店自慢の料理をお召し上がりになってみてはいかがでしょうか。