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ほおずき(鬼灯)

ほおずき(鬼灯)は、お盆が近づく夏に出回ります。
朱色の提灯が吊り下がったような個性的な姿が愛らしく、古くから親しまれてきました。
本日は、「ほおずき(鬼灯)」についてお話しをさせていただきたいと思います。

ほおずき(鬼灯)

ほおずき(鬼灯)には食用と観賞用があります

ほおずきは、 ナス科ホオズキ属の多年草で、漢字で鬼灯、酸漿と書きます。

英名では、Winter Cherry, Chinese lantern plantとも呼ばれています。

いずれも、朱色の提灯のような実にちなんでつけられたものでしょう。

 

ほおずき(鬼灯)には、用途によって食用と観賞用があって、実の大きさや形もそれぞれです。

ヨーロッパを中心にフルーツとして食べられている「食用ほおずき」は、「インカベリー」や「ピチュベリー」、「ストロベリートマト」、「オレンジチェリー」などで、栄養価が高い、健康と美容に効果がある食べ物として、生食したいスーパーフードとして認知されているそうです。

 

「ほおずき市」などで売られている「千成りホオズキ」や「丹波大実ホオズキ」などの朱色のホオズキは、昔は薬草として利用されてきました。

中国では、根の部分が「酸漿(サンショウ)」という生薬として知られています。日本でも、平安時代より鎮静剤として、または咳や痰、解熱、冷えなどに効果があるとして煎じて飲まれていましたが代では主に観賞用として利用されています。

 

ほおずきを夏のあしらいや器に

観賞用のほおずきは、花が咲いたのち、果実を袋状に包んだ六角のガクが熟して朱色になります。

 

和食の世界では、この朱色の袋状のガクを籠などにして使います。

主に、八寸に使うのですが、実に見立てた物を入れてみたり、季節の食材を入れたり、とにかく何を入れても絵になってくれますので、夏の時期の八寸盛りに欠かせない物となっております。

 

愛宕神社のほおずき市

少し話が飛びますが、今年も6月23日(水)と6月24日(木)の2日間、東京・港区の愛宕神社(あたごじんじゃ)で「千日詣り ほおづき縁日」が行われました。

 

私どものお店から近くにある愛宕神社では、この2日間に設置した茅の輪(ちのわ)をくぐって参拝すると、千日分の御利益があると昔から信仰されていて、現在でも多くの人が訪れています。

また、千日詣りと一緒に催される「ほおづき縁日」には、お祓い済みの青いほおづきが並びます。お祓い済みのほおづきを受けると特別に社殿の中で本人のお祓いもしてくれます。

 

愛宕神社の境内に自生していた『ほおづき』をお祓いして「霊験あらたかな愛宕のほおづき」として縁日に売っていたのが始まりとされています。ほおづきを煎じて飲むと、子供の癇・婦人病などに効くと言われたことから人気がでて、ほおずき市が立つようになったと言われています。

 

千日分のご利益と無病息災の霊験あらたかなほおづきを受けて、お祓いも受けることができるなんて、相当スペシャルな日ですよね。

 

来年は、足を運んでみてみてはいかがでしょうか?

ほおづき縁日

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