ブログ西麻布店
鮭の旬と種類
暦の上では秋に入りそろそろ風が心地よい涼しさをだしてきて欲しいと願いながら、毎日の厳しい残暑と闘っている今日この頃ですが、皆様御変わりありませんでしょうか?
さて、本日なのですが我々の食生活に欠かせないといっても過言でないほどの有名食材の、鮭に関してお話しようかと思います。
一概に鮭と言いましても様々な種類や産地も違い、旬の季節も違っております。
ざっくりとですが
1 鮭の種類と特徴
・キングサーモン
産地 カナダ、ロシア、アラスカ
その名の通り世界でも最大級の鮭。
日本産はほとんどなく、そのほとんどが輸入物です
大きさだけでなく脂も多く、主に焼き物に使われることが多く、ホイル焼きや蒸し物に使ってもいいですね。
・白鮭
産地 日本、アラスカ
日本でもっとも流通されており、我々日本人に一番馴染みが深い鮭がこの白鮭です。
スーパー等で通年販売されている鮭もほとんどがこの品種です。
新巻、塩鮭などに使われている鮭もこの白鮭です。
・銀鮭
産地 日本、北米、チリ、ロシア
成長が非常に早いことから注目され、国内、外で養殖がおこなわれている品種です。
コンビニのおにぎりや弁当のおかずなど、大量生産する物に多く使われています。
・紅鮭
産地 北米、ロシア
その名の通り身が鮮やかな赤色をしており、日本でも良く目にする鮭ですが、国産ではなく北米やロシアからの輸入物だそうです。
焼き物などでよく使われていますね。
・サクラマス
産地 北海道
海へ下り成長したものをサクラマス、降海前の幼魚をヤマメと言い、釣り人にも人気の品種ですね。
また、富山県の名産の一つである鱒寿司に使われているのもこの品種です。
・アトランティックサーモン
産地 ノルウェー
おそらく日本の市場に最も出回っている品種がこのアトランティックサーモンです。
ほどよい脂とほどよい価格、そして漁獲量の多さで回転寿司などで寿司ネタ、刺し身として人気の品種です。
焼き物、蒸し物等にしても美味しいく非常に使い勝手の良い魚です。
さて、ここまでざっくりとですが鮭の品種をあげたのですが、日本人なら、いや和食の料理人なら語らずにはいられない鮭がありますね。
そうです、「時鮭(時不知)」、「目近」、「鮭児」です。
この3種類にまさにこれから旬を迎える「秋鮭」を加えた4種類、よく耳にする名前ではありますがその季節はばらばらですよね。
しかし実は全て同じ上記にて述べた白鮭なのです。
漁獲される時期や産卵までの期間によって呼び分けられ、実際に姿や形、味に大きな違いがあるのです。
せっかくなので少し説明しますと
・秋鮭
白鮭の中で秋に北海道、東北地方の川に戻ってくる鮭のことで「秋味」ともいいます。
旬は8月~10月頃
産卵のために戻ってきた鮭なため脂は少ないが卵である筋子がたっぷり入っている
身は柚庵焼きや照り焼きなどにしてよく使用される
・時鮭
季節外れの春に北海道沿岸に近づき漁獲されることから時不知(ときしらず)とも呼ばれる。
旬は5月~7月頃
通常秋に川を上がるが、この時期に北海道沿岸で回遊中に漁獲されたものをいう
回遊途中のため生殖巣が未熟ではあるがその分身に栄養が行き渡っており非常に美味
焼いてももちろん美味しいが、刺し身やルイべも絶品です。
・目近(メジカ)
こちらは北海道に上がらず宗谷岬をまわって新潟などの川に上がる鮭で、回遊途中に北海道で漁獲されたものをいいます
厳しい遡上に供え餌をよく食べ栄養を蓄えているため脂がよくのっており身が非常に美味
目が口に近いため目近と呼ばれている。
非常に希少価値があり、数千本に1本の確立でしか漁獲されないと言われています。
・鮭児(けいじ)
生後2~3年の白鮭で小型(1㎏超)。
字のごとくまだ子供の鮭である
生殖巣の発達が未熟で雄、雌の判別が難しい
川に上がるまでまだ1~2年の猶予があるためしっかりと脂を蓄えている。
通常の白鮭の脂含有率は2~15%だが、この鮭児は20~30%もあり、全身トロ状態!
川に上がる成魚の群に混ざり餌をとりにきたときに漁獲されるため非常に希少価値が高く、1万本に1本の割合ともいわれており非常に高値がつきます。
まさに幻の鮭ですね
このように様々な品種の鮭があり、それぞれに旬の時期がある一年中楽しめる鮭ですが、希少価値の高いものもあり、その全てを皆様に提供することはなかなか難しいのですが、これからが旬の秋鮭をはじめ、旬の美味しい物を皆様にご提供できるよう誠心誠意務めさせていただきますので、今後とも皆様のご自愛、何卒宜しくお願い申し上げます。
皆様のご来店、心よりお待ちしております。
瓢喜 西麻布店 大宅 康平