ブログ西麻布店
本膳料理とは?会席料理・懐石料理との違いについて
本膳料理とは、日本の伝統的なお料理ですが、「会席料理」や「懐石料理」との違いをご存知でしょうか?どれもよく耳にする言葉ですが、これらの違いが良くわからないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで本日は、本膳料理についてお話させていただきたいと思います。
本膳料理は日本料理の原型
本膳料理とは、一言で言うと日本料理の原型です。古くは室町時代に武家がお客さんをもてなすために作られていたお料理で、一つ一つの膳にお料理を乗せて出す形式が特徴です。室町時代と言えば、幕府を京都に置いていた武家社会でした。しかし、公家との交流も盛んにおこなわれていたため、儀式的要素の強い形式になったとされています。
本膳料理の儀式的な形式とは、「式三献(しきさんこん)」という酒宴が挙げられます。また、酒宴が終わると出てくる一汁三菜と決まったお料理にも、儀式的な要素を感じさせられます。ちなみに、一汁三菜とは飯、汁、香の物、なます、煮物、焼き物のことを指しますが、ここでは飯と香の物に関しては数に入れないという点が注意点です。
お料理は、宴会の規模によって異なり、本膳(一の膳)のみの場合もあれば、二の膳、三の膳と膳の数が増え、五の膳まで出されます。また、膳の数に伴って二汁五菜、三汁七菜・・・と増えていくのです。
会席料理と懐石料理
会席料理と懐石料理は、発音が同じであるためややこしいと思われるかもしれませんが、本来の意味は異なります。
まず、会席料理とは一言で言うと料亭で出される宴会料理です。もともとは本膳料理を簡略化したお料理で、俳句を詠んだ後の食事として出されたお料理なのです。
前菜から出されて、最後に飯と汁が出てくるのが特徴で、江戸時代に成立したのだと言われています。
そして、懐石料理とは、茶の場で出される軽い食事のことです。濃いお茶を空腹の状態で飲むと、お茶の味がよくわからなかったり気分が悪くなってしまう場合があるので、お茶を飲む前に出されるのが大きな特徴です。「会席料理」との混同を避けるために、「茶懐石」と呼ばれることもあります。
本膳料理に加えて、懐石料理、会席料理も日本の伝統的なお料理です。
それらの違いや意味をしっていると、お料理をより深く味わえる気がしますよね。ぜひ、召し上がる際には本日のお話を思い出していただけたら幸いです。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。
ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。