ブログ西麻布店
御手洗祭り
夏の訪れを謳歌するような蝉時雨の季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
京都のお祭り 御手洗祭りとは
今月は京都にある下鴨神社で7月に行われる御手洗祭りについてお話させていただきますが、その前に「御手洗祭り」何と読むか分かりますでしょうか?
みたらいではありません!!おてあらいと言うトイレのお祭りでもありません。
これで「みたらし」と読みます。
御手洗祭りは毎年土用の丑の日を中心とした、前後5日間と言われていますが、少しばらつきがあります。
御手洗祭りは「足つけ神事」とも言われていて、メインイベントが下鴨神社境内の御手洗池を歩くというものです。土用の丑の日の時期が来ると、原因は分かっていませんが御手洗池の湧水が増水するそうで、その湧水の中ろうそくを持って献灯しに行って罪やけがれを祓って無病息災を祈ります。
因みに、御手洗池に入れるのは御手洗祭りの間だけなので、とても貴重な9日間になります。
ろうそくはお祓い祈願のお供え料300円を支払うともらうことができます。
ろうそくの火は風が吹くとすぐ消えてしまうので、周りの人と火を分けあったりするのも楽しかったりします。
そしてこの湧水が結構深いので、膝あたりまで水に浸かることになります。
靴は袋を配ってくれるのでそこに入れて持ち運ぶことになります。
暑い夏の日に膝まで冷たい水に浸かるのはとっても気持ちが良いです。そして、ろうそくがともし終わったら、冷たいご神水が飲めます。
御手洗祭りは早朝5時から夜の21時までやっているので、その間いつでも御手洗池に入ることができます。
観光で訪れるのであれば、お昼間以降であれば屋台などの出店も出ているので、午後に行くのがお勧めです。
「御手洗祭りの歴史」
御手洗社(下鴨神社)御手洗祭・足つけ神事は平安時代、季節の節目に貴族が罪・穢れを祓った風習に由来するとも言われています。
御手洗祭では土用の丑の日に御手洗池に足を膝まで浸しながらロウソクに献灯し、無病息災を祈願します。
安産の御利益があるとも言われているそうです。
ただ御手洗池の湧き水は真夏でも20度以下の冷水が湧き出している為、かなり冷たく感じます。
。御手洗池近くの御手洗社は祓戸四神の一神で、災厄抜除の女神である瀬織津姫命を祀り、病気・怪我などの災難除けのご利益があると言われています。
瀬織津姫命の名前は川の早瀬の穢れを清めることに由来し、川の神・滝の神ともされています
。ちなみに御手洗池では下鴨神社・上賀茂神社の例祭である葵祭(賀茂祭)に先立って斎王代が禊を行い、身を清めて罪・穢れを祓います。
なお御手洗池に湧き出る水泡をかたどった団子がみたらし団子で、御手洗社(井上社)はみたらし団子発祥の地と言われています。
御手洗池の水泡は下鴨神社の七不思議に数えられています。
土用は雑節で、立春・立夏・立秋・立冬前の約18日間を言います。
その約18日間の内、十二支の丑の日に当たるのが土用の丑の日です。
土用の丑の日が二回ある場合、一の丑・二の丑と言われます。
ちなみに土用の丑の日に鰻を食べる習慣は平賀源内が起源とも言われています。
平賀源内は鰻が夏場に売れないことを相談され、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めたそうです。
御手洗社・井上社は起源が明確ではありません。
御手洗社は加茂川と高野川の合流地の東岸にあった唐先社が起源と言われています。
その後1470年(文明2年)文明の乱の兵火によって焼失し、文禄年間(1592年~1595年)に現在の場所に移されたと言われています。
なお井上社の名称は井戸の井筒の上に祀られていることに由来しています。
御手洗社は下鴨神社(賀茂御祖神社の)境内末社です。
季節や行事色んなところから知恵を取り入れた料理をご用意してスタッフ一同心よりお待ち申し上げております。
瓢喜 西麻布店 料理長 小川隆太郎