ブログ西麻布店
伊達巻の歴史と作り方
本格的な冬の到来を迎えまして、風邪などひかれておられませんでしょうか。本日は、伊達巻についてお話させていただきたいと思います。伊達巻と言えば卵を使ったとてもメジャーな料理の一つですよね。カステラ蒲鉾と長崎では呼ばれています。
皆様一度は食べたことがあるかと思いますが、伊達巻の歴史や作り方まではご存知ないのではないでしょうか。それでは、詳しくご紹介していきたいと思います。
伊達巻の歴史
伊達巻は卵を使った料理で、卵料理の中でもかなり有名なものの一つです。あのふわふわの触感がたまりませんよね。
そんな伊達巻が食べられるようになったのはいつごろからでしょうか。その歴史は江戸時代にまでさかのぼります。トルタ・デ・ラランンジャと言うポルトガルのロールケーキを手本として作られました。ポルトガルから長崎へ、長崎から江戸に伝わっていったそうです。長崎ではカステラ蒲鉾と呼ばれ、庶民に愛されていました。名前の由来についてはいろいろな説があります。のの字の形をしているため、伊達物が着る着物に似ているから伊達巻と言われたという説や、あの戦国武将、伊達政宗公の大好物だったという説、女性の和服に使われる伊達巻に似ているといった説があります。
縁起物・込められた願い
伊達巻はきれいな黄色をしています。ですから、昔の人々はその金色に近い美しい黄色に豪華さや幸福を連想して縁起物として使ったと言われています。また、形状を見てもきれいに渦を巻いていて見栄えがいいですよね。そこに華やかさも感じていたようです。
縁起物として、お節料理に使われるのも納得できます。華々しく繁栄出来ることや豪華な暮らしが出来ますようにとの願いが込められているのでしょう。
また、伊達巻には違う面での象徴として考えられています。それは知性です。伊達巻の形状は巻物に似ていますよね。巻物は昔の書簡として使われてきましたからこれも納得ですね。学問と文化をしっかりと身に着けることや学問の進歩や発展などの望みが込められています。
もう一つは子孫繁栄の象徴です。卵を使った料理ですし、黄色は豊穣と言う意味を持つそうです。これが子宝を連想させたから子孫繁栄の象徴になったのだと思います。また、伊達巻は丸い形です。これも夫婦円満を意味しているとされ、仲良くしていこうという意味があるそうです。
伊達巻の作り方
伊達巻は非常にシンプルな料理と言えます。鬼すだれと卵焼きが引っ付くことがない鍋が必要です。このふたつがあれば誰でも簡単に作ることが出来ます。
まず材料ですが、白身魚のすり身か海老のすり身を100gを用意します。あとは、卵が3個から5個、塩とみりんと砂糖が必要です。
それでは作り方ですが、最初に生地を作ります。すり身を入れたすり鉢に卵黄を少しづつ加えます。フードプロセッサーなどでの代用も可能です。次に、卵白をボールに入れ、泡立ててます。そして泡立てた卵白に先程のすり身と混ぜた卵黄を加えていきます。この時にみりんをお玉一杯分、塩を少々加えて混ぜます。
ここで砂糖を入れれば甘目に仕上がります。鍋を温めておき、均一に油をしいてください。そこに先程混ぜ合わせたものを流し込みます。10分間ふたをした状態で焼きます。裏を確認しながら表面がきつね色になったらひっくり返します。裏は軽く焼き色がつけばいいです。
次に巻締を行います。
鬼すだれのとがっている方を上にして焼きあがった卵をのせます。この時焼き色の濃い方にマキスを向けましょう。1㎝ほど手前をつまみ上げたら巻き始めます。そして、三分の一ほど折り曲げたらいったんやめます。右手でつまんだマキスを上にひき、残りを巻き込み最後に持っていたマキスの橋を生地の下に潜り込ませれば完成です。冷やして冷蔵庫保存するといいでしょう。ぜひ自宅で試してみてくださいね。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。