ブログ西麻布店

2016.12.19

京都の四季

皆様、東京ではクリスマスのイルミネーションが目を楽しませてくれる季節になってきましたね。

東京ももちろん四季を感じられる所ですが、京都は、特に季節を感じさせてくれる場所だと僕は思います。

 

春の鴨川、夏の宇治、秋の嵐山、冬の貴船。

京都の街は、一年中訪れる人々を楽しませてくれます。

 

今回、この題にした理由は、僕が京都での修業時代、京都で料理に使う敷葉を採っている際に、季節の移ろいを実感したからです。%e8%a5%bf%e9%ba%bb%e5%b8%83%e5%ba%97%e3%80%80%e5%86%99%e7%9c%9f%ef%bc%92%e3%80%80%e3%83%a8%e3%83%89%e3%82%ac%e3%83%af%e3%82%b5%e3%82%af%e3%83%a9

 

春、鴨川では桜が綺麗に咲きます。沢山の人が上を向いて歩き、写真を撮ります。けど、桜だけじゃないんです!!

 

隣の柳の木は新芽が出てきていて、視線を落としたら山吹が綺麗に咲いています。山吹というのは山吹色のあの山吹です。オレンジがかった綺麗な黄色、「都をどり」にかけて、都鳥の器に料理をもって、新芽の結び柳なんかつけてみて。

桜、山吹の花を散らせば、御敷の上はもう春の鴨川です。

 

夏に入る前、5月に、お祭りにもなる植物があります。それは・・・フタバアオイです!!

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京都三大祭りなので少しは聞いたことがある人もいるかもしれません。地味です、フタバアオイって。全然主張しない感じ。でも、よく見ると可愛らしい葉っぱしていて、花も咲きますし、何より徳川家の家紋ですよ、わかりますか?わからない?わからないなら見せておやりなさい、この紋所が目にはいらぬかー!!時代劇見ていなかったらわからないか・・・。

葵祭の時には、下賀茂神社で売っているので、育ててみるのもいいかもしれませんね。

大事に育てたら毎年でてくるので愛着がわきますよ。

 

夏と言えば、祇園祭、送り火かもしれません。ですが、他にも見どころは沢山あります。

貴船、鴨川では川床が始まり、嵐山、宇治では鵜飼が始まります。お寺では蓮が咲いて、京都の川のあちらこちらで蛍が飛びます。マイナーなところで、御手洗祭りなんていうのが下賀茂神社でありまして、みたらし団子の由来とか聞いたことがあります。この時期の山は新緑がとてもきれいです。下賀茂から岩倉を通って貴船までの道には沢山の茶花や植物が生えています。山帰来餅で使われているサルトリイバラや葉っぱの形が独特な秋海棠、茶花だと秋明菊、水引、金水引、木槿、凄く夢中になって葉っぱをとっていたら後ろに鹿がいたこともありました。怖かったです・・・木だとモミジ、桂ですかね、葉付きの良い枝を少し頂いて、船の器の屋根に結んで屋形船作ったりもしていました。

 

秋、紅葉が始まる前に秋の七草が秋を教えてくれます。

萩、芒、葛、藤袴、桔梗、撫子、女郎花、豆知識程度に書いておきます、紅葉の京都、言葉では表現しきれないほどの赤、黄、橙。本当に感動して言葉が出ません。紅葉の名所なので見かたも沢山あります、茶室から見る庭、哲学の道を散歩、清水寺から見下ろして、渡月橋から見る山と川に映った山。どれも素敵で、落ちた葉も吹き寄せられてまた違う景色を見せてくれます。

この季節は毎日のように敷葉を採りに出ていましたが、少しずつ、確実に葉のなくなっていく山は何とも言えない趣がありました。

 

そして冬は、雪が降ればお寺も、神社も味がありますがそう簡単に雪は降りません。

寒いから冬なんて感じ方もつまらない、とりあえず貴船に行くのがいいと思います、夏に川床、秋に紅葉で賑わった貴船、冬になったらほとんど人は歩いていません、山もすっかり葉が落ちてしまい、ただ静かに流れる貴船川、落ち葉の下でひっそりと実をつける冬苺、少し散歩しただけで思います、冬!!

他には、この寒い季節唯一咲く花、椿、京都にも椿の名所があるみたいなので探してみてください。

 

僕らが自ら敷葉を採りに行く理由ですが、自分たちが納得いくものをお客様にお出ししたいからです。

料理は勿論、自分たちの納得いかないものでお客様に感動を与えることは出来ないと思っているからです。

どうぞ、料理で春夏秋冬を味わってみていただければ嬉しいです。

旬の食材の持ち味を生かしたお料理をご用意し、スタッフ一同、皆様のご来店心よりお待ちしております。

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瓢喜西麻布店 料理長 小川隆太郎

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