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陸蓮根、玉蜀黍、糸瓜 読めますか?食べ物の漢字:野菜・果物編

毎日暑い日が続いておりますが、お疲れ出ていらっしゃらないでしょうか。

 

私どもでは、旬の食材をふんだんに使った季節の会席料理をご用意しております。

会席料理を召しあがる時に、お席に置いてあるお献立表をご覧になられたことがあるかと思います。

お献立表は、先付け、お造り、お椀、強肴など料理名と、その料理に使われている食材や味付けなどが書かれています。

すらすらとお読みいただける方は素晴らしい!

会席料理を召しあがり慣れていらっしゃるのですね。

今だからこそすらすらと読むことができますが、修行を始めた頃は全く読めない漢字に出会ったものです。

通常はひらがなやカタカナで読み書きされている食材が、実はこんな漢字だったのか。と驚き勉強の毎日でございました。

今日はそんな難しい漢字の食べ物を、野菜・果物の中からご紹介します。

 

まずは1つ目、陸蓮根。

いきなり超難解なものが出て参りました。

会席料理でもこの時期よく使われます。

答えは、オクラです。

他に「秋葵」と書くこともあるそうです。

元々は、「okra」の英語に由来しており、これらは日本に入ってきた江戸時代に当て字として作られたそうです。

確かに、蓮根に似ているようにも思われます。

 

2つ目は、玉蜀黍。

簡単でしたね?

答えは、とうもろこしです。

日本には中国から伝来した「蜀黍、唐黍(もろこし)」という植物があり、16世紀になってポルトガル人から伝わったとうもろこしが、もろこしに似ていた為、唐(舶来のものという意味)のもろこし、とうもろこしとなったそうです。

しかし、漢字で書くと唐蜀黍、唐唐黍となってしまい、意味が重なってしまうため、唐の代わりに玉が使われ「玉蜀黍」となったと言われています。

 

続いて、糸瓜。

そう、へちまです。

繊維が多いので、もともと糸瓜(いとうり)と呼ばれていました。

その内、「い」が省略され「とうり」になり、この「と」が いろはにほへとで「へ」と「ち」の間にあることから「へち間」「へちま」になったという説があります。

本当でしょうか??

 

次は、慈姑。

お正月によく食べます。くわい です。

慈姑、ご存知でしょうか。

お節料理でもあまり見なくなってしまいました。

里芋に似た丸い芋の様な野菜です。含め煮が定番です。

16世紀の草木に関する百科事典?本草綱目に

「慈姑が一根に毎年十二子を生じ、慈姑(慈母)の諸子を父する如きに似ている」と

書かれている通り、慈母が語源のようです。

 

 

調べてみると、新しい時代に生み出されたもの、海外からやってきたもの は

意味や読みから当て字にすることが多いようです。

 

会席料理にはあまり出てきませんが

芽花椰菜 ブロッコリー

石柏   アスパラガス

和蘭芹  パセリ

鰐梨   アボカド

檸檬   レモン

などが有名でしょうか。

 

 

極めつけは、これですね。海外から来た果物に当て字したものや中国語そのままの果物です。

茘枝  ライチ

彌猴桃 キウイ

五歛子 スターフルーツ

檬果  マンゴー

時々水菓子でお出しすることはありますが、さすがに漢字で書いたことはありません。

 

 

他に、玉蜀黍のように、日本に入ってきた時に既にあった植物に似ていたことから少しアレンジして、というものも良く見られます。

例えば

牛蒡  ゴボウ

生姜  ショウガ などです。

 

また、馬鈴薯(バレイショ)のように形が馬の首についていた鈴に似ていたから

無花果(イチジク)花が咲かない(ように見える)から

など、見た目の特徴から名付けられたものもあります。

 

 

少し話が逸れてしまいましたが、思ったよりも読めない野菜・果物は多いものですね。

ちなみに、日本が原産の野菜・果物ご存知でしょうか。

独活(ウド)、芹(セリ)、山葵(ワサビ)、自然薯(ジネンジョ)、三つ葉(ミツバ)

柿(カキ)、栗(クリ)

が日本で生まれたものだそうです。

 

次回は、読めない漢字といえばの魚をご紹介いたします。

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