ブログ京橋店

2017.12.1

蟹について

朝晩の冷え込みがだいぶ厳しくなってきましたが、風邪などひいてないでしょうか。

 

今回のブログでは、これから旬を迎える蟹についての話をしたいと思います。

少しの間お付き合いいただけますでしょうか。

 

蟹の種類と流通

この時期、ズワイガニ、ケガニ、ガザミ等、多くの種類が食用に漁獲されます。

料理法としましてはしゃぶしゃぶ、刺身、焼き物、カニ汁、鍋料理等多種多様にあります。

蒸したり茹でたりして殻を割って食べる事もありますし、身を解してサラダ、チャーハン等の具材などにも使用できます。

 

最近ではカニの殻を割るための道具として、クラブクッラカーや、カニを食べるための専用の道具としてカニスプーンやカニフォークなどが発売されています。

殻をむく手間を省くため、脚はむき身や半むき身(ハーフポーション)の状態で供される場合もあります。

 

蟹の流通形態としましては、生のほか、冷凍品(まるごとのもの、脚、爪など部位を分けたものなど)缶詰などがあります。

また他にも、雑炊の素など、ほかの食材と組み合わせて、乾燥した身を入れているものや、カニのゆで汁を基にした出し汁、濃縮スープなども販売されています。

 

中国では「九雌十雄」といい、旧暦の9月はメスの上海蟹(チュウゴクモクズガニ)が、10月はオスの上海蟹が美味とされています。

これは秋に気温が下がるにしたがって上海蟹の産卵時期が近づき、みそや肉が溜まりだすからだと言われています。同じ頃、日本のモクズガニも漁の時期になります。

通常、上海蟹は生きたまま、藁で脚を縛って流通させられます。

 

食用以外にも、カニやエビの殻からはキチン、キトサン、グルコサミンなどの製造の為に使用されます。また、カニを潰した血液を採取し漆などの「かぶれ薬」等として使う人もいますが、これは民間療法の域を出ません。

 

 

ここで代表的な蟹を紹介致します。 

 

○ズワイガニ

「ズワイ」とは、細い木の枝のことを指す古語「すわえ、すはえ」が訛ったものとされています。
オスとメスの大きさがあまりに違うため、漁獲される多くの地域でオスとメスに別の名前がつけられています。
オス:エチゼンガニ、マツバガニ、ヨシガニなどメス:メガニ、コウバコガニ、セコガニなど近縁種で紅ズワイガニなどいます。

 

○ケガニ

漁期は、北海道全体を見渡した場合、ほぼ通年。
ただし漁獲場所は異なり、春はオホーツク海、夏は噴火湾、秋は釧路および根室沿岸、冬は十勝沿岸と季節によって変わります。
塩茹でや焼き物、缶詰などに加工され、みをほぐして色々な料理に使われます。
ズワイガニやタラバガニに比べると体が小さくて可食部も少ない分、食味に優れ身に甘味があり、カニみその量が多いのが特徴です。
北海道を代表する食材となっています。
類似種としてはクリガニ、トゲクリガニなどがいます。

 

○タラバガニ

和名は生息域がタラの漁場(鱈場)と重なる事に由来しています。
塩茹でや蒸し蟹として流通することが多く、そのまま食べる以外にも様々な料理に使われます。
日本では半透明の生身を刺身で賞味することもあるが、繊維質が強靭で旨みも臼い。
ヤドカリの仲間であることから、ケガニやズワイガニとは違いカニみそは油分・水分が多く生臭さがあり、通常は食用にされません。
近縁種としてはアブラガニ、イバラガニなどがいます。

 

○ガザミ

タラバガニなどの種類に比べればやや安価に出回るが、味は美味であり殻も比較的薄くて食べやすいのが特徴です。
国内産の活きガニは、産地を問わず高値で取引されて、特に30㎝ほどの体を持つ大型のものは高級品となります。
旬は秋から冬。カニ肉や(かにみそ)はもちろん、メスの卵巣(うちこ)も食用にします。
特に、秋から冬にかけての卵巣を持ったメスは格段に美味とされます。
近縁種はタイワンガザミ、ジャノメガザミ、イボガザミなどがいます。
塩茹でや蒸し蟹、味噌汁、韓国料理のチゲやケジャン、またパスタ料理の具材といった使い方も知られています。

 

今回は、一部の紹介になりますが、これからの時期に美味しくなるカニを是非召し上がってみてはいかがでしょうか。

 

お付き合い頂きありがとうございました。          

 

大日向勝弘

 

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