ブログ京橋店
根菜類(大根・かぶ・さといも・レンコン)の扱い方とレシピ
師走に入り木々も葉を落とし気ぜわしい毎日ですが、
当店はようやく1周年を迎える事ができました。誠にありがとうございます。
さて、これから紹介するのはこの時期おいしくなる根菜についてです。
日本料理では、葉菜類に比較して根菜類の数は非常に多いように思われます。
これは葉菜類は根菜類に比較すると、料理の主役にはなりにくいという性質によるようです。山の芋、里の芋をはじめ、ジャガイモなど種類が非常に多く、それぞれに個性を持ち特徴を持っています。また、多くの野菜と同じように根菜類にもアクがあったりして処理の難しいものも少なくありません。
<根菜の扱い方:大根>
大根は日本料理の中で、最も広く用いられる根菜類の代表的なものです。大根には種類が多くいろいろな特徴をもっているために、土地によって独特の大根が生産がされていましたが、現在では極めて数が少なくなり、市場に出回る品種は、しじゅうにち群、みのわせ群、みやしげ群、ねりま群など大きく分類して扱われています。
・大根の切り方
大根は、包丁の仕方を学ぶのに最も良い素材の一つです。料理をする場合に、基礎になるものは包丁の仕方で、切り方やむき方を通して、切ったものの大きさを均一にそろえたり、形を整えたり、また、薄くむいたりすることは、別の料理への発展の過程として役立つ重要なものです。
<根菜の扱い方:かぶ>
□かぶらともいう。春の七草のなずなはかぶの事で、わが国に伝来したのはそうとうに古く、現在は、漬物用として用いられることが多いが煮物用のかぶもある。
・小かぶ
ヨーロッパ系のかぶで、直径が10㎝近くになるが4~5cm以内の時に収穫する。
やわらかく皮も薄く、甘みもあり、関東ではかぶという場合には、この種のかぶです。
・聖護院かぶ
東洋系のかぶで、直径が17㎝近くに達する物もあり主として京都の千枚漬けの材料として用いられる。繊維が少なくしっとりとして煮崩れしないので、煮物用にすることもできます。
(参考)
・かぶら蒸し
*アマダイを三枚におろし、食べよい大きさに切る。
*聖護院かぶをおろし金でおろし、水けを軽く絞り、泡立てた卵白を加えてまぜあわせます。卵白はかぶの約40%量。
*ユリ根、きくらげ、三つ葉などを加えて、味を調える。味は塩味。
*器にアマダイ、おろしたかぶを入れ10分ほど蒸す。
*銀あんをたっぷりとかけて供する
かぶには、この種の料理がたくさん考えられており、中でもかぶら蒸しは、京都のかぶら料理の定番の一つです。
<根菜の扱い方:さといも>
サトイモ科の植物で種類が多い。日本古来のいもで稲作が始まり米が常食される前は、サトイモ科のいもがじょうしょくされ、主食となっていた。日本には里のいもと山のいもの二つの系統があり、ほかのいもは、全て外来種です。
さといもは地下茎が肥大したもので親いもに、子いもが生じ、小いもから孫いもが生じる。このようなことから縁起を担いで、子孫は繁栄の象徴としてよく用いられてきました。
野生のいもを山いもといい、里で栽培するいもを里いもと呼び、日本料理には欠かせない、よい素材の一つで、種類が非常に豊富です。
葉柄はずいきとよばれ、食用にするがはすいもは青ずいき、白いものは白ずいきまたは白ダツといいます。また、赤いものは赤ずいきという。アクの強いものもあるので、アク抜きして用いらなければなりません。
<根菜の扱い方:れんこん>
スイレン科の植物で、はす、またははちすといいます。日本でれんこんが栽培されるようになったのは、江戸時代の初めで、日本ばすとして戦前までたべられてきた在来種です。
現在では、中国種のものがほとんどで、在来種のものよりも太くて、大きいものです。
さといも、れんこんなどは、お節料理には欠かせない食材です。
(お節料理とは、節句の祝い料理。もともとは季節の変わり目とされる「節」に、神に供え物をし、宴を開くという宮中行事でもちいられていた料理。)
旬の野菜や魚介類を御用意しております。皆様のお越しを一同、心よりお待ちしております。
瓢喜京橋店 料理長 中川昌明