ブログ京橋店
鮟鱇(アンコウ)は冬の味覚です
鮟鱇(アンコウ)は冬の味覚として有名で、あんこう鍋などで楽しまれていますよね。そんなアンコウは、独特のぬめりを持っていることからちょっと変わった捌かれ方をする場合があります。
本日は、鮟鱇についてお話させていただきたいと思います。
鮟鱇(アンコウ)とは
タラ類の近縁にあたるアンコウ類は、その全てが海水魚で、みなさんご存知の通り、ほとんどが深海魚です。
数多くの種類があるアンコウですが、主に食用とされているものは下記の通りです。
■キアンコウ(ホンアンコウ)
キアンコウのメスは比較的大きく、体長は1.0m~1.5m程度です。一方のオスの体長は、50cm前後だとされています。主に太平洋北西部の水深500m程の深海に生息しています。一般的には、キアンコウの別の呼び名として「アンコウ」もしくは「ホンアンコウ」と呼ばれることもあるそうです。
■アンコウ(クツアンコウ)
全長40cm前後のアンコウは、インド洋や太平洋の全域の水深500m程の深海に主に生息しています。クツアンコウの口の中は黒地に黄白色の水玉模様というのが特徴で、頭部が大きく幅が広く、体の色は暗褐色から黒色をしています。
日本では、「キアンコウ」と「アンコウ」が食用とされ、これらは別の属に分類されていますが、見た目は非常に良く似ています。
アンコウの産地としては日本でもいくつかあり、「底曳網漁」や「延縄漁」、「刺網漁」などで漁獲されます。安定して数多く捕れるのではない限り、アンコウは大消費地に送り出すことが難しく、地元での個人的消費に回されることが多いのだそうです。現在はアンコウの産地として知られている地域でも、かつては商業的に軽視されていたと言われています。
食材としての利用
江戸時代におけるアンコウは、「三鳥二魚」と呼ばれる5大珍味の1つであったように、歴史的にも名高い高級食材として知られています。
アンコウは、淡白な味わいで低カロリーな食材ですが、肝(アンキモ)にはビタミンAをはじめ、ビタミンB12やビタミンD、DHA、EPAなどといった栄養素が多く含まれています。
アンコウの代用的なお料理として有名な「あんこう鍋」は、茨城県の平潟や大洗町が有名です。
柔軟性に富んだ体には粘りがあるため、一般的な魚と異なり「吊るし切り」というアンコウ独特の方法で捌かれます。
吊るし切りとは、下あごにフックをかけて体をつるし、水を流し込んで胃を膨らませ、胴体に張りがでたところを解体するという方法です。
身肉、頬肉の他にも、皮や水袋と呼ばれている胃、キモ肝臓、ヌノと呼ばれている卵巣、えら、トモと呼ばれているヒレが食用にされています。これらの部位は「七つ道具」と呼ばれ、全てがあんこう鍋の中に入っているのですが、それぞれが持つ味や歯応えは異なるため、各々の食感や風味を存分に楽しむ事が出来るのです。
鍋御他にも、アンキモと呼ばれている肝臓は非常に美味と珍重されていることに加えて、その見た目と食感から「海のフォアグラ」とも言われています。
普段はあまり目にすることのないアンコウですが、機会があればぜひその食感や風味を楽しまれてはいかがでしょうか。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。