ブログ京橋店
2019.7.18
丸十の檸檬煮
梅雨明けが待たれる毎日ですがいかがお過ごしでしょうか。
今回は今月の八寸のコースに使われている「新丸十檸檬煮」についてお話をさせて頂きます。
「丸十」とは皆さん何かご存知でしょうか。
丸十とはサツマイモの別名です。サツマイモの産地は鹿児島県が有名ですが、昔 鹿児島県に位置する薩摩藩島津氏の家紋が丸に十字であることが由来だとされています。
日本料理の献立には「丸十」とよく表記されております。
丸十の前に「新」とありますが、日本料理の四季には「走り、旬、名残」というものがあります。
「新」とはいわゆる「初物」の走り。食材の出回り始めで、季節を先取りしたものを言います。
ちなみに「旬」はその時期に一番美味しく食べられるもの。「名残」とは旬は少し過ぎていますが、四季の余韻を楽しむ事が出来るということです。
「檸檬煮」ついてですが、調理の工程、調理方法の際にレモンを使われることからこの呼び名が付きます。いわば香り付けと解釈して頂けたら分かりやすいと思います。
日本料理の献立には食材、工程、調理法で名前が付けられることがたくさんとあります。
献立を見た時にどのような食材、どのような調理法で食べるのかと思いながらお食事をするのも楽しみのひとつです。
いかがでしたでしょうか。ご清覧誠にありがとうございました。
京橋店料理長 越智健介