ブログ京橋店

2017.5.22

献立のお話

すっかり季節も変わり、初夏の風が心地よいこの頃ですが、皆様どのようにお過ごしですか。

今回は、献立のお話をしたいと思います。

 

献立という言葉の由来

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献立の「献」という字は、現在では略字が使われるために南という字の右側に犬という字を書くようになりましたが、これは、その昔、中国で宋朝に仕えた犬の事で、字の意味は、「奉る」とか「目上の人に物を差し上げる」という意味です。そして、もう一つ「酒を客に勧める」という意味を持っています。

わが国では、これを「こん」と読んで、人に酒を勧める、杯の度数をいったのです。

したがって、本来の日本料理の献立は、中国料理の菜単、またはフランス料理のメニューなどとは全く違った意味を持ったものです。しかし、現在では、ほとんど同じような意味に使われるようになり、時には一品料理を羅列したお品書きにまでも、献立という字が用いられるようになってきました。

「酒を客に勧めるときの杯の度数」という意味は、昔は、最初(初献)には何を肴として出し、二献目には何を出し、三献目には何を肴として出すかを決めて、一献ごとに三杯ずつお酒を差し上げたのです。

 

このようにして、儀式の酒の場合には、式三献といって、三つ杯で、三献差し上げることになり、三三九度の杯というわけで肴には、梅干し、海月、昆布、勝栗、打身、腸煎 などというものが使われました。

肴を変えるたびに酒も新しく変えて共しました。

豪華な饗応の場合には、七献、九献、十三献、十九献などという立派な献立もあり、記録が残っています。

日本料理は、このように、基本的には、酒を振る舞うことが饗応でございますので、献立も酒の肴を主としたものが組まれることになります。

 

酒ではなくてごはんを主体にした饗膳

そして、日本料理では、この他にごはんを主体にした饗膳があります。

これは酒を召し上がっていただくものではなく、ごはんを召し上がっていただく目的で立てられた献立であり、「本膳と懐石」がこれに相当します。本膳を先に召し上がっていただいてから、酒宴となり、酒饌献立による料理になるのが従来のしきたりでしたが、後には、酒菜を先に勧めて、本膳をあとに勧めるようになってきました。

 

しかし、本膳というものも戦後は全く廃れて、今日では関西割烹の「即席料理」と言われた料理形式が主流を占めるようになりました。これを食い切り料理といって、その席で召し上がる料理という意味でありますから、すべてが小盛りになっています。

今日、一般に会席料理と称するものは、この食い切り料理を指すものです。

 

懐石料理はまた、独特の形式を持つ茶事の料理でお茶を召し上がる前にさしあげるお食事をさすものであります。従って、日本料理の献立を立てる場合には、それぞれの様式にのっとって献立を立てなければならないのです。すなわち本膳料理の献立、会席料理の献立、茶懐石の献立など、いろいろな献立があります。これらは、膳組みの構成によって分類するものと、料理内容によるものと、形式によって分けるものとがあります。料理は時代によって、さまざまに変容していきます。材料も仕事の仕方も、お客様の求めるものも変わって参ります。

 

〈会席料理〉

宴会のための料理と考えてもよいものです。一品一品食べ終わった時点で持ち出す、食い切り料理の形式をとるものがほとんどです。 

〈懐石料理〉

茶事のときに茶席で供する料理です。ごはんを召し上がっていただくために立てられた献立による膳組みです。

 

 

今回はお献立についてお話をさせていただきましたが、

当店でも、夏の食材を色々とご用意し皆様のお越しをお待ちしております。

 

瓢喜京橋店 料理長 中川昌明

 

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