ブログ銀座店

2017.9.15

里芋は里で作る

気温はすっかり秋となって参りました。
皆様、如何お過ごしでしょうか?
今回は里芋にスポットを当てて行きたいと思います。

 

≪名前の由来≫

山の芋、山芋に対して、里で作る芋として里芋の名を冠する里芋ですが、
他にも田芋、畑芋、家芋などの名称もあります。

 

 

≪原産地と来歴≫

原産地はインド東部からインドシナ半島にかけてとの説が有力だそうです。
少なくとも紀元前3000年ごろには、インドで栽培されていたらしいです。
(約5017年前です!想像がつきません)

日本への渡来時期ははっきりとはしないが、稲の渡来(縄文晩期※それでも3000年以上前!)

より古いとの見解もありです。

 

日本の食文化と里芋の関りは深く、古くから月見の宴など儀礼食には欠かせない食材で、

里芋を餅の代用にする(もちなし正月)の習俗も各地に見られたそうです。

ずいき(葉柄)も食用になり、皮をむいて乾燥させれば保存食(干しずいき、芋がら)になります。

 

 

≪特徴と種類≫

里芋は植えつけた種芋の上に親芋ができ、親芋に子芋が、子芋に孫芋がつきます。

主に子芋や孫芋を利用する子芋用品種と親芋を利用する品種と分けられます。
子芋用品種には、【土垂(どだれ)※ころんとした円形状の関東に多い品種です。旬は秋】、

【石川早生(いしかわわせ)※土垂に比べるとやや小ぶりで丸い】、などがあります。

親・子芋両用の品種に【大吉(セレベス)※インドネシアのセレベスから伝来したもの】

赤芽、唐の芋などがあります。ちなみに京野菜の海老芋は、唐の芋や赤芽を特殊な栽培法によって大きな海老状にしたものです。

 

 

 

≪ 里芋のヘルシーパワー≫

芋類はいずれも穀類と野菜の両方の性質を持ち合わせていますが、里芋は野菜のなかでもその性質を強くもっている芋だといえるでしょう!

たんぱく質と脂質は少なく、芋の中では水分量が多いです。芋の大きな特徴である炭水化物はそれほど多くなく、エネルギーも牛蒡とほとんど同じなので驚きです。

 

里芋のでんぷんは加熱すると非常に消化・吸収もよくなります。ミネラル類ではカリウムが大変多く含まれており、高血圧の予防・改善を促します。骨を丈夫にするマグネシウム、貧血を防ぐ鉄、味覚の発達を促す亜鉛、悪性貧血を予防する銅などを里芋はバランス良く含んでいます。

ビタミン類では、ビタミンB1が多く、他のビタミンは特に多く含まれていないのですが、他の芋類と共通した「1度に食べる量が多い」という特徴をもっているので、栄養摂取量は比較的に多くなります。

 

さらに他にも、こんにゃくと同じ成分(マンナン)水溶性食物繊維も含まれているので、便秘の予防、肥満防止、糖尿予防、コレステロール低減作用、老化防止などの効果も期待できるのです。
美味しく、身体にも良いとなると最高の食材と言っても過言じゃないでしょう!

 

 

 

≪ 下ごしらえと調理法≫

里芋を煮物にする際、直煮もできるのですが、ぬめりを除くと味が染み込みやすくなります。

(個人的には、直煮の方が美味しいと思いますが、味を含めるには、とても時間が掛かるので、

家庭料理向きを考えるとぬめりを除いた方が良いかもしれません)

 

水で、泥を洗い落とし、重ならないように広げて、乾かして皮をむくとすべりにくくなります。又、かゆみを防ぐには、手に重曹または塩をつけると良いです。ぬめりは、皮を剥いた後塩もみするか、一度湯がいてサッと洗うと取れます。

 

又、米のとぎ汁で湯がくと白く柔らかくゆで上がるので、含め煮やうま煮などの煮物、衣かつぎ(きぬかつぎ)揚げ物などの料理にも応用することが出来ます。
白芋茎(しろずいき)、赤芋茎はあくが強いので、切ったらすぐに酢水に漬け、酢水で湯がいてからさらして、あく抜きをしてから料理するとよいでしょう。

 

 

 

≪あとがき≫

今回は里芋にスポットをあててみました。里芋は、皮を剥いたり、ぬめっていたりと調理するのは少々大変ですが、食べてみると苦労が報われた気もします。これから旬となってくる里芋ですが、医食同源の食材ですので、楽しみながら自分だけの一番美味しい里芋の食べ方を模索するのも、

とても面白いと思います!(個人的には、里芋の唐揚げが好きです)

 

次回もお楽しみに!

 

 

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