ブログ銀座店

2017.2.20

葱の種類と栄養と効能

寒さも深まり葱の美味しい季節となってまいりました。

皆様は如何お過ごしでしょうか?昔から風邪を引いたときは、焼き葱を首に巻くなど、風邪の殺菌に良いとのおばあちゃんの知恵袋的なお話もあります。

今回はそんな葱にスポットを当てて行きたいと思います。
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〈下仁田葱〉

この時期スーパーなどでよく見かける下仁田葱ですが、普通の根深葱より少し割り高で中々手が出しにくいと思いますが下仁田葱でしか味わえない独特の香りとねっとりとした甘みがあります。

下仁田葱は他の土地では育たない味で、群馬県・甘楽富岡市西部で栽培されています。非分けつ性の1本葱で、白い葉鞘の部分は20cm前後と短く、太いものは直径5~6cmにもなります。下仁田町、富岡市西部一帯は礫を含んだ(小石のこと)粘土質で水はけがよく、年間の平均気温が12℃前後、根深葱系の生育には好適な環境で、需要の高まりから前橋、長野などでも栽培を試みたようですが、下仁田葱の特性がでず、育ちも悪かったそうです。採種は固有種の特性を保持する為に専門の農家に委託し、種はJAを通じて入手する仕組みとなっているそうです。

蕃種から収穫までは、14~15ヶ月かかるそうで、だいたい10月ころに蕃種(種まき)し、5月上旬に仮植します。途中2回ほど追肥を施し、6月の梅雨時に除草を兼ねて中耕し、葉が5~6枚に増えてやや太くなり7月下旬に定植します。定植後は除草を兼ねて中耕(軽く耕すこと)と3回の土寄せをして葉鞘(葱の白い部分)を軟白化します。3回目の土寄せをしてから30~40日後が収穫の目安となります。

これが下仁田葱が出来るまでだそうです。これだけの手間と時間がかかるなら多少割高でも納得ですね。

※下仁田葱は生食で食べるととても辛く食べずらいのですが、加熱することによりねっとりとした甘みがでます。鍋などに最適です。

 

〈葱の種類〉

・根深葱

根が伸びるにつれて、土寄せし、鞘を軟白したもので、関東井以東ではこれが多です。葱の中でも最も丈が長く、主に白い部分を食べることから、白葱、長葱とも呼ばれています。

・葉葱

土寄せしないで育てて、長く柔らかい葉の部分を食べます。白い根の部分とともに食用にし、青葱とも呼ばれています。西日本で多く栽培されていて、京都の九条葱も葉葱の種類です。

・赤葱

葉柄が赤紫の葱で、レッドポワローとも呼ばれます。ただ1皮剥くと白くなっています。(けして不良品ではないです)※火を入れても赤くなくなります。

辛味は少ないです。赤紫はポリフェノールの一種で健康志向から需要が多くなってきています。

・万能葱

【博多万能葱】が正式名称で、なんと!登録商標です。葉葱の一種で福岡産が有名です。和・洋・中華の食材に生でも調理して使えることから万能葱との名前がつきました。

・わけぎ

植物学上は、葱とは別種です。(見た目は葱ですが)葱より葉が細くて柔らかく、甘みがあります。地下茎が少しふくらんでいるのが特徴です。葉分かれがよく独特の香りがあります。

湯がいて酢味噌で食べると最高です!

・その他色々

鴨頭、あさつ、リーキ、芽葱、ポワロー・ジュンヌなど。沢山の葱の種類があります。

現在も品種改良が進み色々な種類の葱が市場に出てきています。

 

〈葱の名前の由来〉

葱の名前は「根葱」からきているそうです。葉鞘の基部の白いところを、根に見立てて付けられた名前とのことです。

 

〈葱の来歴〉

中国西部または、シベリア原産といわれています。ヨーロッパへは16世紀末、アメリカには19世紀になって伝わったそうですが、あまり普及しなかったそうです。中国では、「礼記」(らいきと読む)漢代などの記録から、2200年前にはすでに栽培されていたことが解かっており、日本での最も古い記録では、「日本書記」(720年)の仁賢天皇の493年9月に「秋葱」の名前で登場しているそうです。

※日本でも古くから愛されている葱、当店の特製出汁しゃぶにも良くあいます!

 

〈葱の栄養と効能〉

名実ともに「薬味」野菜!

葱は大きく2種類に分類できます。関東地区で好まれている白葱(根深葱)関西地区で好まれている葉葱(九条葱など)前者は淡色野菜、後者は緑黄色野菜です。

栄養的にも大きな差異があり、ミネラル、ビタミンC、カロテンは圧倒的に葉葱のほうが多いです。ただ生食で沢山食べれるものではないので、現実的には同じ条件で比較は出来ないのが現状です。

又、葱は硫化アルカリの1種である催涙成分を含んでおり、血液を固まりにくくし、心臓血管病や脳血管病を防ぐ機能もあります。それと同時に血糖値を低下させる働きや、血圧上昇を抑える働きも認められていて、生活習慣病をトータルに抑制できる働きもあり、近年では、がんを抑制する働きもあると言われています。まさに、名実ともに薬味といえるでしょう!

しかも、葱類には、昔から殺菌作用があることが知られていて、刺身にねぎ類が添えられていたり、風邪をひいた時に葱を食べさせたりして薬の代わりに用いたりする習慣はとても理にかなっているそうです。

この催涙成分はビタミンB1の吸収を高めることにより、糖質を効率よくエネルギーに変換する手助けをするので「スタミナ強化」にもつながります。世界的に広く用いられている「アスピリン」という薬があり、葱類の催涙成分は、ヒトの体内で(犬や猫には猛毒です!)このアスピリンとほぼ同じ機序で鎮痛、解熱作用を発揮することが解かってきたそうです。

注:栄養素は白葱より葉葱の方が大量に含んでいるのですが、催涙成分は根深葱の方が沢山含んでいます。

 

さて今回は葱!のご紹介でした。寒さ深まる季節ですが、葱を沢山食べて、健康に過ごして頂けたら幸いです。

次回もお楽しみに!

 

瓢喜銀座本店 料理長 松本直樹

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栄養的には大きな差異があり、ミネラル、ビタミンC、カロテンは圧倒的に葉葱のほうが多いです。又、葱は硫化アルカリの1種である催涙成分を含んでおり、血液を固まりにくくし、心臓血管病や脳血管病を防ぐ機能もあります。
それと同時に血糖値を低下させる働きや、血圧上昇を抑える働きも認められていて、生活習慣病をトータルに抑制できる働きもあり、近年では、がんを抑制する働きもあると言われています。まさに、名実ともに薬味といえるでしょう!

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