ブログ銀座店

2017.6.10

粽(ちまき)について

もちもちの食感が美味しい粽(ちまき)ですが、中身を包む葉や作り方などが異なるさまざまな種類があることをご存知でしょうか?ひとくちに「ちまき」と言っても、軽食になるようなものから、甘いおやつになるものまで、いろいろあるのです。

さて、今回は粽についてお話させていただきたいと思います。

粽(ちまき)とは

粽
もちもちの食感が特徴の粽(ちまき)は、もち米や米粉などで作った餅、または、もち米で三角形をつくって笹などの葉で包み、さらにイグサなどでしばります。外側の葉ごと蒸したり茹でることで加熱し、食べる際に外側の葉をむきます。

粽(ちまき)の種類

日本では、中身を包むのに使用する葉は「チガヤ」や「笹」、「竹の皮」、「ワラ」などがあります。ちなみに、江戸時代に刊行された本草書【本朝食鑑】には、4種類のちまきが紹介されているとのことです。

米を蒸して、餅にしたらマコモの葉で包み、イグサで縛って湯で煮たもので、「クチナシの汁」で餅を染めるものもあります。
笹の葉でうるち米の団子を包んだものを、「御所粽(ごしょちまき)」や「内裏粽(だいりちまき)」とも呼び、もち米の餅をワラで包んだものを「飴粽(あんちまき)」と呼びます。
また、「朝比奈粽(あさひなちまき)」とは、サザンカの根を焼いて作った灰汁を使用してもち米を湿らせて、これを原料にして餅を作ってワラで包んだものです。駿河国朝比奈の名物だと言われていましたが、現在はもう作られていないとのことです。

最初にご紹介した「御所粽(ごしょちまき)」や「内裏粽(だいりちまき)」は、現在でもよく作られるみなさんもお馴染みのちまきです。うるち米の粉で餅を作り、これを笹の葉やマコモの葉で包んだら茹でるか蒸籠で蒸らして作ります。

2番目にご紹介した「飴粽(あんちまき)」は、現在の和菓子屋で作られる和菓子のちまきの原型であす。現在の餅の原料は葛に代わり、端午の節句に作る店が多く見られます。ちなみに、「飴粽」という名は、餅が飴色になっているため、こう呼ばれるようになったそうです。

「朝比奈粽」は、灰汁によって品質を維持しながら保存することを目的とした保存食の一種で、きな粉や砂糖を混ぜた醤油でいただきます。
このほかにも、新潟県では「笹団子」と呼ばれる笹で包んだものなどが、その土地の名物となっています。
また、端午の節句の供物として欠かせない柏餅は、地域によってはちまきが用いられることもあるようです。

祇園際の粽

粽
京都で行われる祇園祭では、厄除けの縁起物として粽が配られます。しかし、これは食べるためでなく、中身も葉のみとなっています。また、滋賀県の大津祭では、現在でも曳山の上から撒かれ、昔は和菓子の粽も上ちまきとして撒いていたそうです。

中国の粽

中国の粽についても少しお話ししていきたいと思います。
中国の粽は、水分を吸わせたもち米を直接葦の葉で包んで茹でる、もしくは蒸す方法で加熱して作る方法が主流だとされています。米と一緒に、味付けした肉や塩漬け卵、棗(なつめ)、栗などの具材や、小豆餡などを加えることも多いとされています。

特別なものになると、中身にアワビやチャーシューを包んだ粽もあります。中国での粽の形は、正四面体が多いようですが、直方体、円筒形のものもあります。また、中国北部では甘いちまき、南部では塩辛い味のちまきが好まれるなど、地域によって好みが異なるようです。

様々な具材や製法の粽があるので、食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。みなさま是非お試しください。

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度、当店自慢の料理をお召し上がりになってみてはいかがでしょうか。

皆様のご来店心よりお待ちしております。

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