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秋のお彼岸に「精進料理」を

秋のお彼岸が近づいてきました。

お彼岸中には、「精進料理」を作って小さなお膳に食事を整え、仏様にお供えするというしきたりがあります。

お彼岸におはぎやぼたもちをお供えするということはご存じかと思います。

ですが、あまり知られていないお彼岸の「精進料理」について本日は、お話させていただきたいと思います。

精進料理

お彼岸料理は、自分の修行のため

お彼岸料理とは、お彼岸の期間中に仏様にお供えする料理のことを言います。

お彼岸=向こう岸が亡くなった人たちが住む世界である「極楽」

私たちの生きる世界を「此岸」

と仏教用語ではいうそうです。

 

お盆は、ご先祖様のためにお墓参りをするもの。

そして、お彼岸は、亡くなった人を供養して感謝を捧げることで、自らが極楽へと渡るための善行を積むための修行に励む期間となります。お供えものを料理を食べること、お供えの料理を作ることも修行の一環と捉えられています。

 

精進料理とは

お彼岸で作られる料理は、肉や魚を使わない料理である「精進料理」を盛り付けて仏様へお供えいたします。

仏教における戒律に基づいて、「殺生(生き物を殺すこと)」を避け、「煩悩(人を苦しめ、煩わせる心)」を刺激しないために生まれたのが精進料理です。

 

「精進料理」は、寺院の数ほど種類があると言っていいほど、多くの献立があります。

精進料理の食材は、「精進物」(肉・魚介類を用いない植物性のもの、野菜類・穀類・海藻類・豆類・木の実・果実など)を使用します。

そのほか、精進料理では、ネギ・にんにく・らっきょう・ニラ・アサツキ(ワケギ)を総称して五葷(ごくん)と呼びますが、これらの野菜に分類される食材も忌避されることがあります。

 

 

禅宗のひとつ「曹洞宗」の開祖で、日本の精進料理の礎を築いた道元禅師は、食事を作る人の心構えを「典座教訓」という書物にまとめています。

調理方法や味付けなどに定めた細かなルールが記されています。

・調理方法は、生・煮る・焼く・揚げる・蒸す、の5つを用いる。
・味付けは、苦い・酸っぱい・甘い・辛い・塩辛いの「五味(ごみ)」に、素材の持ち味を生かすために薄味にする「淡味(たんみ)」を加えた「六味」を基本とする。
・色は、赤・白・緑・黄・黒の「五色」を使った献立にする。

 

「典座教訓」には、料理をする上での心構えとして「三心(さんしん)が大切であること」も示されています。

「喜心(きしん)=作る喜びやもてなす喜び」「老心(ろうしん)=思いやりや気配り」「大心(だいしん)=偏りや固執のない寛大な心」

この三つの心を大切に最高のおもてなしができるように「精進」していきたいと思います。

 

 

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