ブログ銀座店
真鯛ってなんだ?
桜の蕾も膨らみ、暖かな日が増えてきた季節となって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は、鯛です。
鯛と名の付く魚はたくさんあるのですが、真鯛ついてご紹介いたします。
・真鯛
◆タイ科魚類の特徴
「たい」という語尾をもつ魚は非常に多いのですが、正真正銘の「たい」は、古来海産物の王様とされる真鯛だそうです。そして真鯛に準ずる正真の「たい」といえるのは、同じタイ科に属する「ちだい」「きだい」「へだい」「くろだい」などです。
タイ科魚類は左右に平たい楕円形の、いわゆるタイ型の体形をもつことのほか、頑丈な骨格、鋭い棘条のあるひれ、強い顎と歯などがその特徴です。
◆形と生活
全長40~100cm。
顎には前部に上4本下6本ほどの大きな犬歯があり、側部上下とも2列の臼歯が並び、うろこの大きさは中くらいで、後縁には微小な棘が並ぶので、手で触るとざらざらします。
体側には1本の側線が走り、背びれには12本の強く鋭い棘条と10本の軟条があり、尻ひれには3本の強い棘条と8本の軟条があります。
鯛の体表は暗紅色で腹部は淡い色です。
美しい青色の班点が宝石のようにちりばめられていて、また頭部にも眼の縁や両眼の間などに何条かの同色のすじがあります。
体側にしばしば5,6条の暗色横帯(垂直の縞)が現れますが、特に幼期のものに著しく現れます。
各ひれも紅色で部分的に濃淡のまだらになっており、生時には腹びれ、尻ひれ、尾びれ下部にはしばしば鮮青色に輝いて見えます。
また尾びれの縁が黒ずんでいることが特徴の一つでもあります。
老成魚では一般に体色の鮮やかさがなくなり、額がこぶのように張り出してきます。中には20年以上生きる鯛もいます。
沿岸や大陸棚底を郡泳して餌をとります。
肉食性で視覚、嗅覚ともに発達し、頑丈な顎と歯で甲殻類や貝類などもバリバリ噛み砕きます。
一尾の雌の産卵数は数十万粒で、卵の直径は約1.2mmです。
ばらばらになって海面を漂い3~4日で孵化します。
産卵期は3~6月ころで、この時期には深みから沿岸に近づきます。
産卵をひかえた真鯛は体色がとりわけ美しく桜たいと呼ばれて、味も大変良く値段も高いです。
◆漁場と漁獲量
タイ科魚類は世界中の温帯熱帯海域に分布しています。
真鯛は北海道以南の日本近海、東・南シナ海に産するのですが、瀬戸内海のものは特に有名です。
産卵期には岸近くに大挙して現われ、多数が一本釣り、延縄、底引き網、定置網などで漁獲されるほか、全国各地で養殖されている大変人気のある魚です。
◆味わいと利用・旬
身は淡白な中に豊かな風味を秘め、生臭さ、くせがなく、お刺身、すし種、焼魚、蒸し物、煮物、揚げ物、鍋物、汁物など、和洋を問わずどんな調理法にも適した、とても万能な魚です。
まさに魚の王様です。
さらに加えて頭や中落ち、真子(卵塊)、白子(精巣)、肝、皮、うろこなど、あますところなく食べることができます。
一年を通じておいしいのですが、産卵期直前の3月~4月ごろが卵の成熟に必要な脂肪分が肉にたまるので一番美味しいとされ、晩秋から冬にかけて寒のころも良く、夏はやや味がおちるとされています。
産卵の為に瀬戸内海に入ってくる明石のたいは超一級品とされています。
現在では養殖物が出回っているのですが、いけすの中は浅いので、天然物に比べて日焼けして体色が黒ずんでいる物もあります。
網にふれて尾びれの先が擦り切れていたり、値段が安いなどの点でも区別ができます。
◆たいの健康パワー
鯛の身は脂肪が少ないのですが、DHAやIPAなどの不飽和脂肪酸は意外にたくさん含まれています。
養殖物では、まぐろのトロとほぼ同じくらいのDHAを含んでいます。
数値は明らかではないのですが、眼や頭など脂肪の多い部分にはさらに多くの不飽和脂肪酸が期待できます。
天然物と、養殖物の栄養素の大きな違いは、脂肪の多さで、他の栄養素はそこまで大きな違いはありません。
真鯛を食べて健康パワーを貰いましょう。
・あとがき
今回は真鯛についてでした。お祝いの席などで良く使われる真鯛です。意識しないと食べる機会の多い魚とはいえませんが、健康パワー獲得の為、意識して食べてみるのもいいかもしれませんね!
次回もおたのしみに
瓢喜銀座本店 松本