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日本梨

猛暑日が続いております。

皆様暑さに負けずお過ごしでしょうか?

今回は日本なしについてご紹介いたします。日本はなしと言いますか、ありですが、梨です。無しではありません。日本語は難しいですね。

日本梨

 

なしの形は受粉で決まる?

なしは自家不和合性といって、自分の花粉では受粉せず、他品種でも親和性のあるものでないと受粉しない。わりと頑固な果物です。

花の時期には人工的に受粉させなくてはならなく、とても大変です。しかもきちんと受粉しないとなしの形がいびつになってしまい売り物に出来ないそうです。

なしは、林檎と同じく種子の入る部屋(子房)の数が5つで、雌しべの数も5本あります。うまく受粉すると1部屋に2個種子が入るそうですが、受粉しない部屋は種子が入らず変形してしまうそうです。受粉作業がとても大事な果物なのです!

 

現在のなし達について

 

・改良の歴史

日本のなしは日本やまなしから改良が始まったそうです。栽培の歴史は古く、江戸時代には多数の地方品種が誕生しているそうで、日本の夏代表の果物といっても過言ではないかもしれません。

明治時代に入ると青いなしの20世紀、赤なしの長十郎などが生まれています。大正から昭和になると、品種改良が進み、黒斑病に強く、肉質のよい品種が育成されました。

 

・主な品種達

7月~8月に熟する早生種では新水、幸水、多摩など、9月に熟する中生種では菊水、豊水など、10月以降に熟する晩生種では、新高、新興など様々な種類のなしがあります。

 

・果実の特徴

果実は球状せ大きいものが大体をしめています。果皮は緑色のなし、コルク質の発達した褐色の赤なし、さらにその中間のものなどがあります。果肉には石細胞が含まれますが、その密度の低い軟らかいものが選抜されました。果汁が多く甘味の強いものの代表が幸水と豊水なのです。

明治時代にサンドペア(砂梨)として海外に紹介された日本なしは、現在ではウォータペア(水梨)として注目されているそうです。まさに夏の果物、水菓子の代表的存在といってもよいのではないでしょうか!

 

・栽培と主産地

日本なしは夏季雨の多い気候風土に適しています。台風の被害を避けるために棚栽培が普及しました。20世紀は黒斑病に弱く、さび果の発生防止の為にも、有袋栽培が必要だそうです。※たしかに梨園には梨に袋が被せてありました!品質が向上した結果、野鳥の食害も増加し防鳥ネットも欠かせないものになりました。主産地としては、鳥取、千葉、茨城、福島、長野、栃木、埼玉などですが、全国各地で栽培されています。

 

・栄養と効能

なしの細胞は細胞壁が肥厚した石細胞という構造を持っているために、特有の歯ざわりがあります。石細胞の細胞壁は体内で消化されずに食物繊維としての機能を果たしているために、整腸作用や便秘予防、糖尿病、高脂血病に予防などが期待できる食材です。ただし注意してほしいのが、下痢をしやすい人はたくさんたべないほうがいいです。

果物の甘味は果糖、ショ糖(砂糖)、ブドウ糖からなりますが、なしには果糖が多いです。果糖は少量でも甘味が強く感じるので、エネルギー低い割には甘く感じます。また、果糖は低温のほうが甘味を強く感じるので、冷やすと甘味が増します。

 

・あとがき

日本なしが美味しい季節となってきました。台風の影響などもあり、今年はなしの生産が少ないかな?なんて思っていましたが、スーパーにたくさん並んでいました。

日本を代表する果物のひとつなし、この機会に是非食卓にならべて下さい。

個人的には幸水がすきです。

いつもご愛読いただきありがとうございます。次回もお楽しみに!

 

瓢喜銀座本店  松本

 

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