ブログ銀座店

2017.5.4

春の食材筍

花冷えの時節柄、皆様如何お過ごしでしょうか?体調を崩さぬようご自愛ください。

今回は京都、春の食材といえば、筍!そんな筍についてご紹介いたします。
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〈京たけのこ〉

京たけのこといえば、京の伝統野菜37品目の中に入る野菜でとても有名ですね!京たけのこの主産地は京都市郊外の洛西の一帯。この土地は、粘土質、酸性土であるという自然条件に加えて、長年月にわたり創意工夫をすることにより編み出された独自の方法で育てられているそうです。時期は4月半ばが、最盛期だそうです。

 

〈たけのこが市場に出るまで〉

竹の子をとる環境の土は湿り気を含んだ粘土質だそうで、足を踏み入れると靴が沈み込んでいくそうです。朝4時くらいに収穫にいくそうで、まだ薄暗い中ですが、わずかな土割れ目から筍の見当をつけ(職人芸です)、半径50センチほどに「ほり」と呼ばれているL字型の筍専用の鍬をいれて、筍の姿が見えたところで、L字型の鍬をてこの原理を使い根元から切り取り掘り上げるそうです。また、鍬の一振りで筍の良否が決まってしまうため、熟練の職人が慎重に掘り取っているそうです。

確かに、スーパーや市場などで見られる筍には、鍬の傷が入っていることなどありませんね!

掘り取った筍は、かごに集めてある程度いっぱいになったら、天秤棒で担いで竹やぶの下までおろし、車の荷台に移して、筍に日が当たらないように簾のこを被せて再度掘り取り作業に戻るそうです。

筍は漢字でも表現しているように、竹の旬と書いて筍。

※旬とは、10日くらいのことを表す漢字だそうです。(竹の子はその名の通り、竹の子供で竹の子です)

それだけ成長のスピードが速く、1日に10cm以上も伸びることがあるそうなので、時間が勝負だそうです。その日に見当を付けた竹の子は全て掘り取るそうです。(日によって取れる量が違うので大変です。)

一見、運搬だけでも、機械化すれば?とも思うのですが、竹やぶは勾配があり機械化はとても難しいそうで、掘り取りと運搬の繰り返しは大変な重労働で後継者が減っているとの問題もあるそうです。掘り取った筍は作業場に運び、大きさをそろえ、根元を切り取り、市場への出します。

 

〈竹やぶの管理〉

筍を掘り出した後には大きな穴が出来るので、この穴に感謝をこめてお礼肥えを施します。これが親竹用に残した筍のための養分にもなるそうです。収穫を終えて夏を迎えると除草を終えて夏を迎えると除草とさばえ(遅れて発生した細竹)を刈りとったり、秋には追肥、古竹の伐採、敷き藁、年があけてからの客土(粘土質をかぶせること)と竹やぶの手入れと、休みはないそうです。1年間丁寧に手入れをすることにより、春に筍が食べることができるのです!

本当に生産者の皆様には深く感謝です!

 

〈筍の下処理の仕方〉

筍は鮮度!などの言葉があるように、取れたての筍をその日に料理!というのは中々難しいです。スーパーなどで、あく抜き済みの筍が売っていたりもするのですが、生の筍を調理してみたい!と言う方もいらっしゃると思いますので、家庭でもできる、あく抜きの仕方をご紹介いたします。

①筍を水で洗う

②筍の穂先をななめに切る(硬いので手を切らないように注意!)

③火の通りを良くする為、穂先を切った所から根元に向け筍の皮に切れ目を入れる

④筍が完全に沈む鍋に筍を水、付属で付いてきているであろう米ぬかと唐辛子を入れ火にかける

※水を一杯にしすぎると、沸いてきた時にガスコンロがとんでもない事になります。

⑤沸いてきたら1時間くらい煮て、火から鍋をはなし、流水で洗います

※筍が完全に冷めるまで流水でさらさないと、筍が腐りやすくなります!

⑥筍の皮をむいて、調理する

※冷水につけて冷蔵すると、2、3日は保存できます

 

〈あとがき〉

今回は春の食材!筍のご紹介となりました。煮ても、焼いても、炒めても、美味しい食材筍です。食物繊維が豊富でしかも美味しい!すてきな食材です。少々あく抜きが大変ですが、一度生の筍を食べてみたら病みつきになるかもしれません。

次回もお楽しみに!

 

瓢喜銀座本店 料理長 松本直樹

 

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