ブログ赤坂店
蓮根について
気温もグッと冷え込む日が増えてきて冬の訪れがもうすぐそこまで来ている事を感じさせる今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
なかなか取り上げられることの少ない「蓮根」に着目して少し掘り下げてお話をさせていただきます。少しの間お付き合いをくださいませ。
レンコンとは、ハスの地下茎が肥大したもので食用に栽培されています。
原産地は中国もしくはインド。はす根、蓮茎などとも書き、主に沼沢地や蓮田などで栽培されています。
内部に空洞があり、いくつかの節に分かれているが、節の長さは品種によって異なります。
輪切りにすると穴が多数空いていることから「先を見通す」ことに通じ縁起が良いとされ、正月のお節料理にも用いられています。
また、レンコンを折ったときに見られる糸状の物質は、導管内壁のラセン糸が引き延ばされて出てきたもの。
レンコンに関する記述が「常陸国風土記」に記されていて、「神世に天より流れ来し水沼なり、生ふる所の蓮根、味いとことにして、甘美きこと、他所に絶れたり、病ある者、この蓮を食えば早く差えて験あり」とあります。
日本では奈良時代にレンコンの栽培が始まったものの、当時の在来種は収穫量が少なく、本格的に栽培されるようになったのは新たに中国種を導入した明治初期以降の事である。 そのため、世界的にもレンコンを食用とするのは日本と中国の南部だけとされるが、実態は不明である。 エジプトが原産という説があり、古代エジプト人はレンコンを好み、茹でるか焼いて食べたとする説があるが、古代エジプトで栽培が盛んだったのは、スイレン「スイレン目スイレン科」であり、ハス「ヤマモガシ目ハス科」とスイレンは似て異なり、スイレンの塊根は食用には適さない。エジプトに蓮の花が持ち込まれたのは、末期王朝時代の紀元前700~300年頃とされる。よってエジプト原産説やエジプト人のレンコン好物説はハスとスイレンを混同したことから来る間違いだと思われる。 日本では産地として茨城県がトップで、特に土浦市、かすみがうら市、小美玉市、稲敷市で盛んである。 出荷量では土浦市が1位、徳島県鳴門市が2位、愛知県愛西市が3位、山口県岩国市が4位と続く。なお、通常のレンコンの穴の数は八つだが、岩国市で栽培されるレンコンの穴の数は九つであるという。「もちろん自然物なのでどちらにも例外はある。」泥のついたままの状態で出荷・販売されるが、これは光や空気からレンコンを守り、日持ちさせるためである。 おもに水煮状態のものが中国から大量に輸入されている。安価で販売されているレンコンはほとんどが中国産である。
可食部「生からの廃棄率は20%」の約80%が水分で、残りは炭水化物が17%、たんぱく質が約2%、灰分が約1%、繊維が約5%等。可食部100gの熱量は74キロカロリー。カリウム、ビタミンC等の水溶性ビタミン類を含有する。脂質並びに脂溶性ビタミン類はほとんど含有しない。 調理法としては、下準備として、皮をむき、大抵の場合は水や酢水につけて黒くならないように色止めを行う。特に変色を防ぎたいとき、「サラダなど」には酢水のほうが適しているとされる。色止めをしたものはシャキシャキとした歯ごたえになるが、しなかったものはモチモチとした食感になる。下準備の済んだものは、輪切りなど適当な大きさに切り分けられ、冷凍または水につけられた状態で販売されている。
「煮物」 厚めの輪切りにして煮付ける。滑らかな舌触りとシャッキリとした食感を楽しめる。昆布・干し椎茸などの乾物との相性が良い。「 酢レンコン」 薄く輪切りにして軽く茹でて甘酢に漬ける。「 すり流し 」すりおろして汁物に流しいれふわりとしたかたまりにしあげるほか、すりおろしたものを整形して調理する。油を使用した調理法と相性が良い。「金平、天ぷら、挟み揚げ、フライ 、串カツなど。個人的にはレンコン饅頭にして餡を掛けて食べるお料理が好きです。 今回は、レンコンを少し掘り下げてお話をさせて頂きました。 お付き合いいただきありがとうございました。
大日向 勝弘