ブログ赤坂店
卯の花はご存知でしょうか
「卯の花」をご存知ですか?よく聞くものの「おから」と違うところはあるのだろうか、なぜ卯の花というのだろうか、と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。本日は、日本をはじめアジアで広く食べられ、栄養価が高いことや、ダイエットなどでも人気がある「おから・卯の花」についてお話させていただきたいと思います。
卯の花とは
卯の花とは、おからの別称です。おからは、豆腐を大豆から作り出す際に出るもので、豆乳をしぼったあとにのこります。日本をはじめ、豆腐を食べる文化がある、中国や韓国など、東アジアの地域では、一般的な食品です。
おからは、加熱調理して、料理されることが多い食品です。豆腐や豆乳を作ったあとに出るものということもあって、比較的安価に入手できる上、食物繊維が豊富なことでも知られています。おからは、食品としての品質劣化が早いため、豆腐業者から無料で希望者に配布される場合もあります。また、廃棄するということも、珍しくありませんが、現在では、乾燥させ、より長く保存できるように「おからパウダー」として加工されたり、食用として以外にも、家畜の飼料に加えられたりもしています。
卯の花の別名である、「おから」はもともと、お茶を煎じたあとの、「茶がら」と同じで、絞りかすという意味です。「から」という言葉に、丁寧語として添えられる「御」をつけた女房言葉です。
しかし、「から」という言葉が「空(から)」を連想させるということで、地域によって、いろいろな呼び方に変えられています。おからが白いことに由来する、「卯の花(うのはな)」という呼び名も、そこから生まれたとされており、主に関東地方で親しまれています。また、主に関西、東北の地域では、切ることなく調理できることから「雪花菜(きらず)」などとも呼ばれます。
また、「雪花菜」と漢字をあてて「おから」と読むこともあるそうです。広く親しまれているおから料理ですが、寄席芸人の世界などでは、客席が空の様子が連想されることから「おから」の言葉が避けられており、炒る調理法から、「大入り」と呼び名を変えて呼ばれているそうです。
搾りかすから生まれる「おから」ですが、もともとは、大豆であるため、栄養価が高い食品です。生のおからとして流通しているものは、一般に約75%~80%程度水分を含んでいる状態だそうです。お菓子作りなどにも活用されている「おからパウダー」は、水分が少なくなっていますが、再び水分と一緒に調理することで、膨らむ性質を持っています。また、記憶力を高めるとして、脳にいいとされる、ホスファチジルコリン(別名レシチン)が多く含まれています。記憶に関連した分野でよく耳にするものに、「アセチルコリン」がありますが、そのアセチルコリンを作るため、「コリン」という物質が不可欠と言われています。そして、コリンの前の段階が、おからに含まれるホスファチジルコリンなのです。実際に、マウスへの実験では、記憶力の向上が伝えられています。
おからの色々な調理法
炒り料理
卯の花の炒り煮は、おから、しいたけ、にんじん、油あげなどを炒り、出汁やしょうゆなどを加えて煮ます。おからの料理の中では、とても一般的です。そのまま、「卯の花」とよばれたり、「炒り卯の花」と呼ばれたりもします。
おからをはじめ大豆食品はヘルシーなイメージを持たれている方も多いと思います。ソイミートや豆腐ハンバーグなどが身近ですが、おからも同様に、肉の代用で用いることができ、カロリーを抑えることが期待できます。よく水分を飛ばしてから使うのがおすすめです。
近年は、ヘルシーで、食物繊維が多いことから、菓子にも多く使われています。自宅でも、取り入れやすく、ホットケーキミックスに混ぜて焼いたり、クッキーなどを作る際に使ったりされています。
蒸し料理
石川県金沢市では、「鯛の唐蒸し」という蒸し料理があり、二匹の鯛を向かい合わせに盛り、結婚披露宴などのお祝いの席で出されているそうです。鯛の背の方から切れ目を入れて、中にはおからを詰めて蒸します。また、高知県の中部にある地域でも、石川県同様に、鯛におからを詰め蒸した料理があるそうです。
汁物
炒った料理に比べると知名度は低いですが、「卯の花汁」とよばれる汁物の料理があります。鮭や鰤といった塩蔵魚を使うことが多く、アラの部分などを使ったものが定評があります。大根やにんじん、こんにゃくなども一緒に用いられる一般的な具材です。具材が煮えたところに、おからを加え、酒やみそで味を調え、薬味などを添えます。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。