ブログ銀座店
鰻(うなぎ)と鰻柵(うざく)について
「土用の丑の日」と言えば、もちろん鰻ですよね。ご存知のように、鰻には、かば焼きやうな重など、鰻を堪能できる様々なお料理があります。これらのように、鰻を使用したお料理の中でも特に暑い日におすすめなのが、鰻柵です。さっぱりとしているので、夏バテで食欲がない時でも、するっとのどを通るかと思います。
本日は、そんな鰻と鰻柵についてお話させていただきたいと思います。
鰻柵とは
鰻柵(うなさく)とは鰻の蒲焼にミョウガや生姜などの薬味と、キュウリを加えてを和えた酢の物のことを言います。「うなさく」という名前は、「鰻またはキュウリをざくざくと切ったもの」という2つの意味があるそうです。
簡単にサッと作れるので、「夕飯のおかずにあと一品欲しいな」という時にもぴったりです。
作り方は・・・
まずキュウリに塩をふって出てきた水気を絞ります。
そこへ、ミョウガなどの調味料を和えて味をなじませたら完成です。
ちょっとした小鉢料理ですが、鰻柵には多くの栄養素が含まれています。
特に注目すべきなのは、ビタミンAの含有量です。ビタミンAは、ビタミンA欠乏症の予防と治療への効果がある他にも、免疫力を高めるなどの効果も期待されているのです。
鰻について
みなさん、鰻が泳いでいる様子を見たことはありますか?
実は、鰻の泳ぎはそれほど上手ではなく、速度も遅いという点が特徴です。スイスイと水の中を泳ぐ他の魚と異なり、ヘビのように体を横にくねらせ、波打たせることで前進します。このような泳ぎ方を「蛇行型」と言い、ウツボやハモ、アナゴなど鰻と姿の似ているの魚によく見られます。
また、鰻は一般的に淡水魚として知られていますが、産卵・孵化は海で行い、淡水にさかのぼってくる「降河回遊(こうかかいゆう)」という生活形態をとっているのです。
栄養価の高いことで知られている鰻は、高タンパクでビタミン類やDHA・EPA、 ミネラル(鉄、亜鉛、カルシウム、銅)を豊富に含んでいます。栄養満点な鰻は、夏バテを防ぐために食べる習慣がありますが、ぞれは『万葉集』にまでその痕跡をさかのぼるほど、日本では古くから続いているようです。
鰻は日本料理の食材としても重要で、うなぎ料理の専門店も多いですよね。鰻の皮には、生息地の水の臭いやエサの臭いが残っているため、泥抜き・臭み抜きのために、天然、養殖を問わずきれいな水に1~2日入れたものを料理します。
鰻を使った料理
鰻を素材とする料理は多く、その地方によって独自の食文化で様々な料理が発達しています。好き嫌いなどの個人差はありますが、ご存知のように、一般的には非日常的なご馳走であると同時に、高級料理として扱われています。ここでは、ポピュラーな鰻料理から、その地方独特のお料理まで、いくつかご紹介します。
【蒲焼】
日本で最も一般的な鰻の料理法です。
鰻を開き、骨を取り去った身に串を打ち、甘辛いタレを付けて焼きます。
その地方によって若干調理方法が異なり、関東では背開きにして頭を落とし、素焼きした後に蒸しを入れ、その後にタレをまぶして本焼きとしますが、一方の関西では、頭を付けたままの腹開きで、蒸さずにじっくり地焼きにします。そして、九州では背開きで蒸さずに、深めに焼くものが主流となっています。
【鰻丼(鰻重)】
丼御飯の上に蒲焼を乗せたものを、鰻丼または鰻重と呼びます。これらの違いは、用いる食器によって異なり、重箱の場合は鰻重と呼び分けられます。
【肝吸い】
鰻の肝が入ったお吸い物は、鰻丼や鰻重と共に供されることが多いですよね。
胃を中心とした内臓部分を吸い物にしています。
【白焼】
鰻にタレを付けずに焼いたものを、白焼と呼びます。関東では下焼きの後に一度蒸し、その後もう一度焼き上げるのが一般的です。ワサビ、大根おろしまたはショウガ醤油などの薬味を付けて食べます。
【静岡焼き】
静岡名物の一つである、茶を風味付けに使った、ウナギの焼き方です。
【ぼく飯・ぼく煮】
ぼく飯・ぼく煮は、浜松市の郷土料で、鰻の白焼きとささがきにしたゴボウを醤油と砂糖などで甘辛く煮たものです。これをご飯にかけると「ぼく飯」、そのままで食べる場合は「ぼく煮」となります。卵を入れてとじる柳川風にする場合もあるそうです。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。