ブログ銀座店
魚へんに占う
日差しが強く暑い日が続いております。
皆様如何お過ごしでしょうか?
今回は魚偏に占うで「鮎 あゆ」です。食卓にあがる機会はあまりないかもしれないですが、京都では夏になるとどのお店でもあゆがあるくらいとても人気の魚です。
そんなあゆについてご紹介いたします。
◆あゆの形と生活
大きいものは全長30cmを超えますが、通常は20cm前後です。黄色みがかかった青緑色の美しい体に、胸ひれ後方の体側に鮮やかな黄色の班点があります。脂ひれと尻ひれの縁辺も鮮やかな黄色からオレンジ色をしています。魚の中では、特異な歯をもっており口の形も特徴的で、秋に河川の中・下流域で産卵します。
孵化した稚魚は海に降って成長して、翌年の春に川を上がる両側回遊を行う「年魚」で、翌年に産卵を行ったのち一生を終えます。
幼魚や稚魚、又は川を上がる前の若魚は主に動物プランクトンを食べています。
河川に上がると底石に付着している藻類を特異な歯でこそぎ取るようにして食べ、いわゆる「はみあと」が底石に残ります。河川の中・上流に定着するようになると、「縄張り」行動をするようになり、侵入してくる個体を追い払います。
思っていたより怖い魚のようです。
◆旬と漁獲方法
かなり古い時代から、日本人に親しまれてきた魚のひとつに数えられ、高級な食物としてはもちろん、その姿かたちが清清しいことから、いろいろな歌や絵の題材となっています。
旬はその涼やかな姿が示すように夏です。釣りや投網で漁獲されるのはもちろんのこと、磔やえり(つぼに誘導する漁獲方法)さらには鵜飼を使って漁獲する「鵜飼い」なども古くから行われてきました。
毎年6月になると、日本各地であゆ釣りの解禁が、季節の風物詩としてニュースで取り上げられます。縄張りを持つ習性を利用した友釣りだけでなく、ころがしやしゃくりなどといった釣法によって楽しまれています。
◆資源管理と養殖
あゆは淡水魚の中では最も重要な漁業資源である為、各河川では資源管理が行われているとともに、種苗の放流や養殖も盛んであります。放流の種苗に使われるのは、琵琶湖産のあゆが圧倒的な多さなのですが、近年では各地の河川で両回遊型のあゆの種苗生産や放流も行われています。奄美大島と沖縄に分布するのは、りゅうきゅうあゆという別の亜種です。
◆味わいと利用
漢字で「香魚」と書くように、釣り上げたあゆは西瓜のような香りがします。
また、魚偏に占うで鮎と書くのですが、昔、占いで釣りをしてみたら、鮎が釣れたことから鮎という漢字になったそうです。
古くから食材として利用されているだけに、日本各地で色々な料理がみられます。
シンプルで野性味豊かなのは、串にしたあゆに塩をして焼く塩焼きです。その他にも洗い、田楽、揚げ物、干物などにして利用します。変わったものだと、塩辛の一種の「うるか」やなれずし、鮎飯などにも利用されます。
◆あゆを食べるときのポイント
鮎を食べる時は、必ず内臓を食べるように心がけてください!
内臓に沢山のビタミンAが詰まっているまさに宝箱です。鮎の内臓は独特な風味と他では味わえない微妙は苦味をもっています。鮎の身を一緒に食べるとなんともいえない美味しさです。
その他には、鮎とビールは出会い物なんて言葉があるくらい、鮎とビールの相性は抜群です。夏の暑い日に鮎とビールで乙な一日をすごしてみてはいかがでしょうか!
今回はあゆについてでした。家で塩焼きにする時は、脂の多い魚なの鮎の脂がガス火に引火しないように気をつけてくださいね!
いつもご愛読いただきありがとうございます。次回もお楽しみに!
瓢喜銀座本店 松本