ブログ京橋店

2021.12.1

酒粕汁

温かいものがご馳走の季節になりました。

中でも、酒粕を汁に入れた「酒粕汁」は、寒い冬の日に食べると体を芯から温めてくれます。

酒粕汁は、関西地方では馴染み深い家庭料理です。

本日は、「酒粕汁」についてお話させていただきたいと思います。

 

酒粕汁とは

酒粕汁

「酒粕汁」は、酒かすを汁に溶き入れて椀物に仕立てた料理のことで、「酒かす仕立て」または「粕汁」ともいいます。

一般的な酒粕汁は、出汁に酒粕を溶かし味噌や醤油などで味を整えたものです。

使う具材には鮭やブリなどの魚介類、豚肉、人参、大根、ゴボウなどの根菜類、こんにゃく、油揚げ、椎茸、ネギなどがよく使われています。

 

関西地方では「骨正月」に酒粕汁をいただくのが習わしでした。

「骨正月」とは、正月の祝いに丸ごと一本用意した鰤(ぶり)や鮭などを少しずつ食べていき、最後に残った頭や骨などを大根など余った野菜とともに粕汁にして食べたことから言います。

1月20日に行われることから、二十日正月とも言います。

ちょうど寒さが最も厳しい時期に、酒粕で体を温めるという意味と残った食材を始末する「始末の文化」として行われた料理法だったのでしょう。

 

酒粕はうま味と栄養が豊富

酒粕

酒粕の「カス」という言葉を聞くと、絞りカスのようなイメージを持ってしまっている方もいらっしゃるかもしれません。

酒粕は、日本酒を醸造する時にできる副産物で、重量比でいうと約25%もの分量があります。

日本酒は、原料となる蒸したお米に酒母、麹、仕込み水を入れて糖化と発酵でもろみを作り、圧力をかけて絞ったものです。絞った後に残った白色の固形物が、酒粕です。

つまり、酒粕は、米、麹、酵母由来の機能性成分が濃縮された状態で豊富に含まれている、栄養豊富な発酵食品なのです。

酒粕には、栄養素が600種類も含まれているといわれていて、健康の効果や美容の効果が期待できる成分が豊富です。

 

特に、酒粕汁として取り入れる際には、酒粕に多く含まれるアミノ酸が旨味となって料理に深いコクが加わります。

また、酒粕には血管を拡張させる一酸化窒素を生じさせる働きがあるため、体を温めてくれる効果があります。

酒粕汁は、ふだんの味噌汁に酒粕を溶かし加えるだけなので、寒い日に気軽に試してみてはいかがでしょうか?

ただし、酒粕にもアルコールが含まれているので、ご注意ください。

アルコールが気になる場合には、80℃以上の温度で加熱してアルコールを飛ばしてください。

ただし、完全にアルコールを飛ばすことは難しいので、妊婦やお子様、車を運転する予定がある方などは避けましょう。

 

 

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。

ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。

皆様のご来店、心よりお待ちしております。
 

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