ブログ銀座店
海老芋は京野菜の一つです
京都で生産されている、京都の特産品である京野菜は、ブランド力があることはもちろん、その栄養価も高いのだそうです。そんな京野菜の一つである、海老芋についてみなさんご存知でしょうか?
本日は、海老芋についてお話させていただきたいと思います。
海老芋とは
「海老芋」とは、京野菜の一つとして知られている根菜です。
京都府内では、主に精華町や京田辺市、舞鶴市などに加えて、府外の大阪府富田林市や兵庫県姫路市、徳島県、高知県などでも作られているのです。
現在では、海老芋の全国シェアの8割が静岡県に位置する旧豊岡村から旧竜洋町(現磐田市)にかけての天竜川東岸で収穫されており、日本一の産地となってるのです。ただし、近年では農家の高齢化に伴って、生産量は年々減少傾向にあります。
海老芋にはサトイモのような粘り気があり、よく締まった粉質の肉質で、優れた風味と少しの甘みがあることが特徴的です。煮ても煮崩れせず、色も変化しないため、一般的なサトイモとは違い、高級食材として扱われています。
海老芋を使った有名なお料理に、京料理の「芋棒」というものがあります。また、他にも島根県の津和野町では海老芋を使った芋煮が、その地の郷土料理として作られています。
高級料理として扱われている他にも、海老芋は親から子へ次々と増えて成長するという特徴から、縁起物としても重用されています。
そんなエビイモにはいくつかの種類があり、茎が赤いものは「唐芋(本海老)」、茎が青いもの(黄緑色のもの)は「女芋」と呼ばれることもあります。
海老芋の歴史
海老芋の歴史は、江戸時代にまでさかのぼります。
江戸時代に、青蓮院宮(しょうれいいんのみや)が長崎の土産として持ち帰った里芋を、仕えていた平野権太夫に栽培を託し、そこで採れた大きくて質の良い芋が、海老芋の始まりとされています。
ちなみに、平野権太夫とは、芋棒で知られる京料理店「いもぼう平野家」の祖先に当たる人物でもあります。
「海老芋」という名もこのころにつけられ、上鳥羽や九条で栽培が行われるようになったのです。
海老芋の下処理とレシピ
ここからは、海老芋を調理する上での下処理の方法をご紹介していきたいと思います。
まずは、海老芋の上下を切り落として皮をむき、食べやすい大きさに切ります。鍋にたっぷりの水と、海老芋を入れて強火にかけ、煮立ったら火を弱めて、常に「クツクツ」と煮立っている状態を保ちながら、10分間下ゆでします。
続いては、具体的な調理例をご紹介したいと思います。
まずは、海老芋のから揚げのご紹介です。
大きめの海老芋1個を乱切りにし、アク抜きをするために水にひたしましょう。
次に、ボールの中に醤油(大さじ2)、みりん(大さじ1)を入れ、海老芋を約5分ほど漬けておきます。
味が染みわたった海老芋に、適量の片栗粉をまぶしたら、フライパンに油をたっぷりと入れて揚げ焼きにしていきます。
海老芋の表面がカラッと揚がったら、出来上がりです。
次は、海老芋の煮物のご紹介です。
海老芋は皮を厚くむき、水につけて灰汁抜きします。シイタケは、石鎚を取っておきましょう。
いんげんは1/2に、塩とうふは1/8に切り分けます。
そして、お鍋に昆布を敷いたら、海老芋とシイタケ、塩とうふ、いんげん、お水を入れて一煮立ちさせます。
続いて、砂糖、みりん、酒、醤油、根昆布だしを加えて、とろ火で20分煮たら完成です。
最後は、海老芋を使ったハンバーグです。
まず、海老芋を軽く洗って泥を落とし、横に軽く切れ目を入れ、柔らかくなるまで15分程度茹でます。
茹でた海老芋は、ボウルに入れて粗めに潰しましょう。
みじん切りにした玉ねぎを傷めて、軽く塩こしょうし、軽く火が通ったらボウルに入れて混ぜ合わせます。
粗熱がとれたらひき肉を加えてよくこね、その後、片栗粉を加えて混ぜながら再度こねます。
フライパンに油をいれて、丸く形成したハンバーグを焼きます。
最初は両面を強火で焦げ目がつくまで焼き、最後に蓋をして、弱火で蒸し焼きにしたら完成です。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。
是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。