ブログ銀座店
河豚の卵巣の糠漬けは奇跡の食品
河豚の卵巣の糠漬けは、「奇跡の食品」とも呼ばれる食品です。その理由は、猛毒が含まれているとされているフグの卵巣を、塩と糠に漬けることによって無毒化されるばかりでなく、味わい深い風味になるからです。
本日は、河豚の卵巣の糠漬けについてお話させていただきたいと思います。
奇跡の食品「河豚の卵巣の糠漬け」について
冒頭でご紹介したように、猛毒が含まれていることで知られているフグの卵巣ですが、塩と糠に漬けることによって無毒化され、安心して食べることができる食品になります。
通常、フグの卵巣には肝などと同じようにテトロドトキシンという毒素が多く含まれているため、そのまま食用にすることはできません。しかし、その卵巣を2年以上塩と糠に漬けることによって、毒素を消失させることができるのです。
塩に漬けておく期間が長いため、塩気が強いのが特徴ですが、その濃厚な味わいはご飯のお供にはもちろん、お酒の肴やお茶漬け、パスタなどにもよく合います。
河豚の卵巣の糠漬けの製法
糠漬けに使用されるには、5月~6月に漁獲されたゴマフグの卵巣で、解体されて卵巣が取り出されると、まずは1000リットルのタンクの中で食塩に漬け込まれます。その後、水洗いして表面の塩を取り除いたら、糠と米麹、唐辛子と共に漬けます。この工程の際は、空気に触れないようにするために、イワシから作られたいしるが注ぎ込まれるのです。
フグい含まれる毒素が、どのような要因で減少するのかは不明な点が多いようですが、一説によると卵巣を塩漬けする際に塩析効果で脂質が分離して、水分と一緒に外へ出るのですが、その際に毒素が薄まるのではないかと考えられています。
かつては、糠に含まれている酵素が発酵することによって、毒素を分解しているのでは、との説もありましたが、糠に含まれている細菌からは毒素を減らす効果は確認されず、糠に含まれる微生物の働きよる減毒効果は極めて低いとされています。
このように、なぜ毒が抜けるのか?という謎はいまだに解明されていませんが、出来上がった河豚の卵巣の糠漬けは石川県予防医学協会によって毒性検査をしっかりと受けて、フグの毒素が消失したことが確認されてから出荷されますので、安心して召し上がっていただけます。ぜひ、機会がありましたら召し上がってみてはいかがでしょうか。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。
ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。