子持ち昆布のプチプチの正体について

子持ち昆布は、普段はなかなか食べる機会が少ないかもしれませんが、お正月のおせち料理ではお馴染みのお料理ですよね。

本日は、「子持ち昆布」についてお話させていただきたいと思います。

子持ち昆布のプチプチの正体

ふと疑問に思うのが、子持ち昆布のプチプチとした卵の正体ではないでしょうか？一体これらは何の卵なんか、ご存知でしょうか？
正解は、ニシンの卵です。子持ち昆布は、ニシンが昆布に卵を産み付けたものを、塩漬けにしたものなのです。ニシンの卵は延着性が強いため、昆布に付着しやすい性質を持っているのですが、天然の昆布に付着するニシンの卵は非常に少なく、実際に流通している子持ち昆布は、産卵の間近なニシンを生け簀に追いこみ、そこへ昆布を垂らしてニシンの卵を付着させる方法で生産されているのです。
ちなみに、ニシンの卵にはコレステロール値を下げる働きがあるため、健康にも良いとされています。

縁起物としての子持ち昆布

正月のおせち料理には、縁起の良いお料理が使用されていることはご存知かと思いますが、当然子持ち昆布も縁起の良い食べ物だとされています。子持ち昆布は、上記でご紹介したように昆布に産み付けられたニシンの卵ですので、「子孫繁栄」の意味を持っています。また、昆布は「喜ぶ」という言葉になぞらえて、縁起物だとされているのです。これらのような２つの縁起物が合わさった子持ち昆布は、お正月に食べるにふさわしい食べ物ですよね。

「子孫繁栄」を意味する数の子

「子孫繁栄」を意味する縁起の良い食べ物として、数の子も有名です。子持ち昆布と同様におせち料理に欠かせない食べ物で、子持ち昆布と同じくプチプチとした食感が特徴的ですよね。実は、数の子もニシンの卵で、メスのニシンの腹から卵の塊を取り出したものなのです。
数の子の産地としては、カナダ太平洋やカナダ大西洋産、オランダ大西洋などが有名です。
「子孫繁栄」の縁起物として知られている数の子は、お正月のおせち料理の他に、結納のお料理にも用いられます。

ニシンの卵は天然のサプリメント

「天然のサプリメント」とも呼ばれているニシンの卵には、健康に役立つ多くの栄養素が含まれていて、気になるコレステロールは少ない優秀な食材です。
まず注目したいのが、EPAやDHAと言った栄養素です。これらはいずれも体内で作ることのできない栄養素で、高脂血症や動脈硬化の予防、アレルギー体質の改善に加えて、精神を安定させる効果が期待されています。さらに、気になるコレステロールは鶏卵の3分の２以下で、イクラなどといった他の魚卵と比較しても少ないと言う特徴もあります。

縁起がいいのはもちろん、それを裏付けるかのように優れた栄養素を含むニシンの卵。子持ち昆布や数の子は、ご飯のお供やお茶漬けなど、活用方法はさまざまですので、ぜひ普段の食卓でも味わってみてはいかがでしょうか？

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。

ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。