ブログ銀座店

2018.12.12

松花堂弁当はご存知でしょうか

「お弁当」と聞くと、青空の下美しい景色を眺めながらいただく幕の内弁当のようなものを思い浮かべるかもしれませんが、料亭などでも懐石料理とは別に「松花堂弁当」というメニューが用意されていることもあります。美しく並べられたお料理を目で楽しむことはもちろん、少しずついろんな食材が使用されていることによって、栄養のバランスが抜群なところも魅力の一つです。
本日は、目でも舌でも存分に楽しむことができる、松花堂弁当についてお話させていただきたいと思います。

松花堂弁当とは

松花堂弁当
松花堂弁当(しょうかどうべんとう)は、内側が十字で4つに仕切られた箱に刺身や煮物、焼き物が見栄え良く配置され、一緒にお吸い物などの汁ものをいただくお弁当のことです。
松花堂のお弁当箱は基本的に真ん中を十字で4つに仕切られたものが使用されていますが、最近では六つ切り仕切りや九つ仕切りも珍しくありません。また、お弁当箱には縁の高いかぶせ蓋を用いるという点も特徴です。

お弁当箱の中には、ごはんや煮物、焼き物などの数種類のおかずが配置されることから、幕の内弁当としばしば混同されることも少なくありません。しかし、元々は「どこでも食べられるように」と俵型のご飯や汁気の少ないおかずが使用されている幕の内弁当に対して、松花堂弁当は懐石料理(茶料理)の流れを汲み、昭和初期に考案された「お料理」であるように、歴史は大きく異なるようです。

ところで、「松花堂」という名は、江戸時代初期の石清水八幡宮(京都府八幡市)の社僧であった松花堂昭乗(1584年- 1639年)に因んだものです。昭乗は、農家が十字に仕切られた箱を種入れとして使っていたことをヒントにしてこの形の器を作り、茶会の絵具箱や煙草盆として利用していました。

その箱が松花堂弁当に発展したのは、それから数百年経った昭和初期の頃です。貴志彌右衛門の大阪(桜宮)邸内の茶室「松花堂」で茶事が催された際に、彌右衛門が湯木貞一(「吉兆」の創始者)に、この器で茶懐石の弁当をつくるようにと命じたのがはじまりです。その後、毎日新聞が「吉兆前菜」として取り上げて話題となったために松花堂弁当の名が広まり、内側に十字の仕切りがあることで、見た目が美しいのはもちろん、それぞれの味や香りが移らないという利点から、現在では多くの料亭などで松花堂弁当を楽しむことができるのです。

 

幕の内弁当

幕の内弁当

「お弁当と言えば幕の内弁当!」と言うぐらい、幕の内弁当はとても有名ですよね。松花堂弁当と混同されやすい幕の内弁当についても触れていきます。

白飯とおかずとを組合わせたお弁当が「幕の内弁当」と呼ばれるようになったのは、江戸時代後期です。先ほど触れたように、はじめは芝居と芝居の間の場面転換の時間(幕間)に役者や裏方が「食べやすいように」ということから作られていましたが、やがて観客向けのお弁当も登場し発展していったようです。

そして明治以降、兵庫県姫路のまねき食品が握り飯一辺倒だった駅弁に導入したことが始まりで、幕の内弁当は現在でもおなじみの駅弁の様式のひとつとして広まりました。現在の駅弁も使い捨ての箱に詰められたものが多いように、当時の駅弁も容器の回収ができないことから、使い捨ての経木の折り詰めに盛られて販売されていました。ちなみに、当時の幕の内弁当の値段は、12銭(現在の2千円~3千円ほど)と、庶民にとっては高級品であったようです。

 

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。

 

皆様のご来店心よりお待ちしております。

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